初めての四国遍路5 (伊予 10寺 区切り打ち)


    1.  平成16年7月30日(金)から8月2日(月)まで     1番から12番
    2.   平成16年8月 7日(土)から8月8日(日)まで    13番から23番
    3.  平成16年9月3日(金)から9月5日(日)まで     24番から32番
    4.  平成16年10月2日(土)から10月4日(月)まで   33番から43番
    5.  平成16年11月12日(金)から11月14日(日)まで 44番から53番 
    6.  平成16年12月11日(土)から12月13日(月)まで 54番から66番 
    7.  平成17年1月8日(土)から1月10日(月)まで    67番から80番
    8.  平成17年2月11日(金)から2月13日(日)まで   81番から88番、1番、高野山へ

   

 




















                  伊予は、菩提の道場      衛門三郎札始めの地  46番浄瑠璃寺付近


日時 行程 出会い 人・自然 時々の思い
11月12日(金)
13:35

18:30
大阪から松山へ350kmです。 もう5回目。天気は晴れ!
道も空いていて、すべて高速です。
徳島から、高松道、松山道です。
夕日がきれいでした。
(瀬戸の夕日。石槌山SA)
あのプリンは絶品です。
とうとう半分来ました。44番からです。今回のメインは、岩屋寺です。
6:00出発
30km
松山市内で泊。
明朝早出のため、早寝ですね。
お遍路パック。でも、朝食は6:30からなので抜き!
 昨日買ったパン。
残念なのは、都会はどこもチェーン店などで同じネオンなんです。 四国で見る明けの明星(金星)は格別です。夜明け前の三坂峠。紅葉が、見ごろでした。
6:55






7:50
第44番
大宝寺
(たいほうじ)


戻り道で、生姜湯・きんかん茶のお接待。

大わらじ。四国一番とか。
朝の読経は気持ちいい。まさにもみじ
踏み分け石段を登りました。

夜が明けたばかり。薄暗い。









山頭火の句碑。
「朝まいり わたくし一人の        銀杏ちりしく」
 昭和14年11月21日作
車で20分。 紅葉の伊予路。気温3度 寒そうに手をポケットに入れた歩き遍路の方を発見。 早速、準備していた軍手、ホッカイロ、みかんをお接待。 やはり秋の伊予は最高ですね。天気は、快晴。精進ですかね。
8:09






11:30
第45番
岩屋寺
(いわやじ)



小さな仁王さん。
駐車場は民間の空き地。200円箱に。山門から20分以上登ります。大きな岩肌に寄り添うように寺があります。噂のはしごです。
お参りの後、勇気を出して上りました。上には、木製の五輪塔。

大師堂の左に、古びた山門が!実は、歩きの人が山から降りてくると、正面です。納経所で鍵と50枚ほどのお札をいただき、いざ36童子や五大明王の石仏に一枚ずつお供えしながら山を登っていきます。
最後に大きな真っ赤な不動尊。
山で1時間半
逼割禅定(せりわり)

さあ、修行の場ですよ。上が鍵です。この鍵で扉を開けます。
山門から石仏にお札を。愛染さまです。右下の籠に入れます。

いよいよ、扉を開けます。
誰もいません。不動尊の胸元に入る気分です。
目の前の巨大な岩の割れ目があります。扉を開けるとすぐに鎖が。約20mくらい。45度くらいの傾斜。人一人がやっとです。さらに10mほどの鎖。そして、最後が21段のはしご。3mの鎖。
上は小さな石の祠。周りに鉄柵がありしがみつきながら一周しました。休む広さもなく、すぐに下りました。凄いの一言。来てよかった。
さらに30分

結局3時間以上
更に、穴禅定。
まさに、山そのものが不動尊ですよね。お一人、はだしでお参りの方がいましたよ。
お大師さんが、掘ったという真っ暗な洞窟です。懐中電灯が役に立ちました。仏のお顔もじっくりみました。 お地蔵さんの下に湧き水があり、しゃくですくってかけました。洞窟の奥の不動尊。剣のみのも。一心にご真言を。 団体のおばあさんたちの足元を懐中電灯で照らしてあげました。おここさん、懐中電灯おしえてもらって、ありがとう。
35km また三坂峠を戻ります。
途中で、京都からの歩きの青年。ジュースの販売機前で悩んでる。 さあ、お接待。昨夜買ったパンも。軍手。カイロ。みかん。このあたりには、食堂もお店もありません。 野宿して朝から店もなく、何も食べていないそうで、「死ぬかとおもってた。」と、涙を流しそうなほど喜んでくれました。人恋しいのか、話続けです。声をかけるだけでも、お接待なんですよね。
12:40



13:20
第46番
浄瑠璃寺
(じょうるりじ)



狭い境内に、見所いっぱいのお寺です。
12大願の鐘。もみ大師。仏手石。説法岩。仏足石。
お接待のふかし芋。玄米茶に一息つきました。
もみ大師。

本堂の「だっこ大師」持ち上げて両肩にだっこ。大師堂のは一回り大きくて重いですよ。
また、干支の窓を開けて写経を入れる大師のお堂があります。入れましたよ。

本堂、薬酒をいただきました。
歩きます。 寺の駐車場に車をおいて歩きます。 予定より随分遅くなったので、いけるところまで。 浄瑠璃寺の裏から、野道です。池のほとりを歩いて、うれしくて迷いました。 遍路の道しるべは、本当にありがたいですよね。
13:30





13:50
第47番
八坂寺(やさかじ)

46番の浄瑠璃寺から20分くらいです。秋の歩きは、清々しいですね。

休憩に食べたみかんは、最高でした。お大師さんと二人連れ!

大師堂には、「香水(こうずい)」の白い壺。ペットボトルでもあれば頂いて、仏壇に供えられますが。
14:10 番外
文殊院

途中、道でサッカーをしている少年二人。近づくと、むこうから「こんにちは」って挨拶をしてくれました。それも、ごくさりげなく。

本当に、うれしくなりました。みんな慣れてるんだ。
14:40

衛門三郎札始めのお堂です。

鍵が閉まっていて、誰も来ないようです。線香台の灰もカチカチ!

扉の間から、写真をとりました。中の様子です。
約2.7km
40分ほどです。

でも休憩が多すぎですね。

重信川の大きな橋を渡ります。ちょうど渋滞で、ちょっと恥ずかしかったです。

みんな見てるんですから。
「杖ノ淵」
 お大師様が杖を立てて水を出した、ゆかりの池。真ん中にお大師様。

大きな公園になっていて、秋を楽しむ人々がいっぱいです。そばの泉に、水をもらいに次々ペットボトル持参で並んでいました。
15:35








16:15
第48番
西林寺
(さいりんじ)

山門は、四天王。立派な門です。

福授地蔵が、納経所の前にあります。一願、一心に祈りましたよ。
本尊は、十一面観音です。秘仏です。お厨子にはいっておられます。

あまりに霊験が強いので、後ろ向きにお祭りしているという噂ですね。

16:30 今日はここまで。タクシーを呼んで46番まで。
1.300円。
浄瑠璃寺に戻って、松山市内のホテルまで。 今夜も、早寝します。
20:30消燈です。
夕食後、明日のお接待用のパンをコンビ二に。
11月14日(日)
7:30
今朝は、ちょっぴり朝寝です。朝食もいただいて余裕です。 天気は、曇り。予報は雨模様です。 菅笠に雨用ビニールをかけました。 さあ、お参りです。
49番は、近くです。
7:40











8:15

49番
浄土寺
(じょうどじ)


絵心経の手拭いです。
「南無阿弥陀仏」という言葉が、すべて阿弥陀如来のお姿に。

空也上人の像があるそうです。歴史の教科書に載っているのは京都六波羅蜜寺のですが、日本で2体ですって。
杖は、鹿の角。



下が愛染堂。歓喜天も厨子のなかです。祈りました。


仁王門。目がくりぬかれています。むごい!
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49番から歩きだと近いようです。 車では、遠回りで細い道をくねくね。 48番49番は、砥部焼きの里ですね。 今日は、いいことがある予感です。
8:20



8:45
第50番
繁多寺
(はんたじ)

広い公園のような境内です。

聖天(歓喜天)のお堂です。すべてお厨子に入っていますが、一心に!
到着するころ、雨がポツポツ。興味深げなおばさんが、「その菅笠、いくらでした?」と聞かれました。
松山城の南側をぐるっと。 ちょっと遠回りして、道後温泉本館を見に。 あの「千と千尋」のモデル。日曜日ですごい人。 14年ぶりです。坊ちゃん団子。漱石の間。
9:00















10:00
第51番
石手寺
(いしでじ)



本堂正面の階段下に、五鈷杵。


ふと東の山を見上げると、筆を持ったお大師さん。


本堂左奥に、洞窟の入り口が。前住職が「胎蔵界」をイメージに作られたとか。戻り道の左奥の大日如来。外に出ると、大師堂の横でした。

山門前の参道です。

有名?な「やきもち」屋さん。おいしかったですよ。道路の向こうにはりっぱなやきもち屋さんも。
                    
渡らずの橋。              三重塔内部の釈迦三尊。          寒山拾得に会いました
  
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観光地から遍路寺へ 喧騒から静寂へ 松山のお寺は、どこも境内が広いんです。 あと2つで、今回もおしまいです。
10:15




11:22
第52番
太山寺

(たいさんじ)

山門、駐車場から、本堂まで300mあります。

鐘撞堂の中は、極彩色の地獄絵(極楽絵?)です。天井絵もみごとです。

綱を手前に引いて撞きます。

ぐるっと左から本堂、大師堂。後ろを回って、聖徳太子の六角堂。「力くらべの亀石」です。くっついてました。
ちょうど、車で出るとき山門のところで、歩きの遍路。 中からご挨拶。目が合いました。「あっ!」とお互いに。 昨日、44番からの最初にお接待したあの方です。車を停めて出ました。 覚えていてくれたんです。「お札を渡せなくて」と。奈良県桜井の58歳のかた。
パンをお接待。
11:30





12:05
第53番
円明寺
(えんみょうじ)

目の前が駐車場。あぶない。立派な山門。

中門。


本堂の中に、大きな白龍。左甚五郎作とか。

キリシタン灯篭。



1650年の銅の納め札です。これを柱に「打った」んですね。
大阪
18:00
350km
さあ、今回の御終い。 後ろ髪が、引かれてます。 今度は、石鎚山。 すぐにもどりますから。
今回の遍路で、ちょうど半分を過ぎました。あと3回です。でも、何も学んでいないようで、あせります。いったい何を感じ、何を得てきているんでしょう。「やさしさ」は、すこし分かってきたような気がします。今回、2度お会いした遍路の方はきっと不動尊です。日焼けした半そでの腕は、鋼(はがね)のような精悍な方でした。 合掌

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