愛染堂だより(11)(C)2004 RayLand   [高野山福智院・金剛三昧院]
                                     
 何年ぶりでしょう。電車で高野山に上がりました。ケーブルカーも懐かしい。

 連日の猛暑に比べ、高野山は10℃は低いんです。標高は850m程度なのですがね。

 いよいよ西国愛染様巡りも終わりに近づいてきました。今日は、ゆっくりとお参りしたいなあ。

 警察前バス停からすぐ、福智院にお参りしました。ちょうど夏季勉強合宿で、奈良の有名進学高校

N学園が、一生懸命勉強しています。

 その生徒たちを横目にみながら、本堂まで

ご案内いただきました。

きちんと座って、勤行式とおりに。ご真言は7回。

続いて不動尊真言3回。そうして大日如来真言3回。

そして、拝見させてもらいました。

ふっくらとしたお顔一面六臂三目です。

久しぶりにお会いしましたね。

本堂外のお庭を「愛染の庭」といいます。

石と緑の庭。


 続いて、金剛三昧院に歩いていきました。ここは、高野山でも別格です。ずっと奥まった山すそに

ある大好きなお寺です。

 

 確か、思い込みですが、ここに天弓愛染様がおられるはず。正面の本堂(愛染堂)には、外からの

おまいりです。ガラス戸の奥には愛染さんが。??いつものよく見る像です。

ちょっとがっかりしながらも、西国愛染17寺の16番目です。こころをこめてお祈りしました。

そうだ、きっと「霊宝館」に展示されてるんだと、気持ちはもう、次に向かっています。

ここ霊宝館は、奈良の国立博物館よりもはるかに

仏教美術・資料が豊富です。空海ゆかりのものが

本物が展示されます。

 実は、愛染堂だより(1)に掲示しましたあの愛染様

は、ここにある愛染様なんです。やっとお会いしました。

頭の獅子の冠に上にある五鈷杵が破損しています。

おいたわしい。


残念ながら、まだ天弓愛染様にお会いできていません。

のんびりと、大塔の方へ。金堂、大塔そして、愛染堂に。

さながら、曼荼羅世界をさまよい、霊宝館の両界血曼荼羅の真ん中に

立ち、壮大な仏像群に囲まれて、いよいよその世界に誘われていきます。



 一番最初の愛染様「愛染堂」に行きました。あの時は、中が真っ暗で

なにも見えませんでした。雪残る早春。いま、お堂の前で合掌し、高らかに

愛染真言を21回、一心にあげていましたら、階段の下に修行の僧がひとり。

愛染真言を私たちの声に呼応して、あげています。その声を聞きながら、


 祈りました。そして、お堂の扉の透明の桟から中を覗き、愛染様を拝見

 しました。な、なんと夢にまでみた天弓愛染様がいらっしゃるではない

 ですか。ここにおられたのです。

 その二本の腕で真天に向かって矢を射るお姿。もちろんあとの4本の

 腕は同じ。五鈷杵、五鈷鈴は、金剛サッタ。左の2番目の握りこぶしに

 は、私たちの思いと願いが。

 おん まからぎゃ ばさろ しゅにしゃ ばさら さとば じゃくうんばんこく

 あとは、神戸の門戸厄神さんだけです。あそこを満願の寺にしたには

 訳があります。あそこは、両頭愛染さまです。

 愛染様は金剛界、不動尊は胎蔵界の象徴です。両頭は、愛染様と不動尊。

 もちろん、天弓愛染様の右前には、小さなお不動さまが控えていらっしゃる。

 のうまく さまんだ ばさらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん

 南無大師遍照金剛(三返)     

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