愛染堂だより(6)(C)2004 RayLand   [大阪天王寺 勝鬘院]

 あの聖徳太子ゆかりの四天王寺のすぐ側に、西国愛染巡礼1番札所の愛染堂が

あります。ここ上町台地は、大阪の中では一段高くなっていて、昔人は浪速の津を見

渡し、様々な思いでたくさん有る寺院をお参りしたのでしょう。この高台に上る坂道

には、みんな名前がついています。仁右衛門坂、利斎坂、口縄坂、・・・。そして、

愛染坂。受験で有名な、星光学園の塀に沿って上り

つめると、家並みのあいだに赤い大きな門がそこに

あります。さらに薬医門。正面に本堂(愛染堂)があります。

現存する悲田院などの地名の通り四天王寺施薬院で、

太子がこの地で勝鬘経を講ぜられたので勝鬘院といいます。

 秘仏、愛染明王にはお会いできませんでした。左横に、薄明かりの

なか愛染明王がいらっしゃった。その前には、お薬師様。さらに前に、

歓喜天の小さな厨子が2つ。

 愛染さまの真言
 おん まからぎゃ ばざろ しゅにしゃ ばざら 
 さとば じゃくうん ばんこく
  
(ひそかに 天台印 「うん た き うん しゃ」を!)

 続いて、歓喜天真言

 おん きりく ぎゃくうん そわか

 
そして、薬師如来真言
 おん、ころころ、せんだり、まとうぎ、そわか


 仕事の途中か、男性が一心に読経をしています。薬大生だという女学生が、

納経所のおばあさんとくったくのない話をしています。裏では、中年の女性が一人

でベンチにたたずんでいます。それぞれが、それぞれの思いを抱いてそこにいます。

 お数珠を買おう!と思いました。

 四天王寺さんの鳥居の側に、仏具屋さんがあるのを思い出しました。

四天王寺は、真西に向かっています。沈み行く夕日を拝む信仰があります。目の

病気治癒の信仰です。この地は、「夕日丘(夕陽岡)」です。お数珠を手に入れる

にふさわしいと思いました。

 いろいろな種類のお数珠を見せていただきながら、最近ネットで教えていただいた

「第一印象で選べばいい。」という言葉を基準にしようと考えていました。

 尺二寸の本念珠を持ちたいと思っていました。廉価ですが

 鉄刀木(たがやさん)の色と木目に目を惹かれました。

 気持ちですね。「数珠の話」

 両手でそっと包み、静かに胸の前で合掌するとすっと、落ち着くんです。

 念珠入れも、ちょっとうきうきですね。

 夏には、四国八十八箇所めぐりを始めましょう。

何年かかってもいいじゃないですか。長いほうが、いいなあ。ゆっくり、その機会が

あるときに訪れましょう。ずっと、待っていてくださいね。そして、やさしく迎えて

くださいね。

 おん ぼうち しった ぼだはだやみ(発菩提真言)

 おん さんまや さとばん
(三昧耶戒真言)

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