阿息観
高野山一乗院で「阿息観」体験を受けました。説明書を引用させてもらって、説明します。
当日は部屋まで、お迎えがありご本堂まで行きます。12人の体験者。
ご住職の息子さま佐伯公応師は、阿字観の指導で有名な方です。もちろん、阿字観はわずか1時間の初体験で
できるわけがありませんよね。数息法から順次マスターしていくものですよね。それでも私は、ワクワクの絶頂。
真っ暗にしたご本堂。わずかな蝋燭の明かりに、阿字観ご本尊。(ちょっと座る位置からは遠いですが、偶然
にも私の正面には、お大師さまがおられます。師の低い響く声で、説明が始まりました。
調身(ちょうしん)・・・半跏座(はんかざ)と印(法界定印)、座り方の指導です。
調息(ちょうそく)・・・腹式呼吸。出息・入息の方法を。目の位置や意識の持ち方を教えていただきました。
正観(しょうかん)・・・「阿」を観想するのですが、これが難関ですね。息を吐くときに、「あー」と声を出すのが
よかったですよ。個人差で時間がずれますので、お堂がずっと「あー」の声で満ちて
きます。そして、合図で静寂な世界に引き込まれていきます。真っ暗なはずなのに、
半閉じのまぶたには、月の明るさで明るく底のない空間に包まれていきました。
出定(しゅつじょう)・・・ゆっくり目を開けて、印を解き、両手を頭から足へなでおろすんです。
あっというまの時間でした。もう1時間ですよ。まだ、阿字観まではいきませんが、いい体験でした。
これから、普段での呼吸でも訓練して行こうと思っています。