別尊曼荼羅

一門の曼荼羅  雑曼荼羅  諸尊曼荼羅 と称されます。

釈迦如来、阿弥陀如来、観音菩薩などを中心として、その眷属などの一門を描いたもの。大日如来の個々の徳を他の如来や菩薩などの姿に表したもので、各曼荼羅の中心である如来や菩薩は、大日如来の化身とされます。具体的で分かりやすいため、中世以降盛んに信仰されるようになりました。

真言行者は、願いに応じた尊像を中心に描いた曼荼羅の前で修法を行い、現世利益の加持祈祷を修しました。
その修法は、四種(壇)法と呼び、「息災法」、「増益法」、「敬愛法」、「調伏法」があります。

また、護摩供を修法する場合などは、その祈願の目的により護摩炉の形や色まで決まっているようです。

 @息災法  円形         白色
 A増益法  四方形       黄色
 B敬愛法  半円形(蓮華形) 赤色
 C調伏法  三角形       黒色

            詳細は、■護摩法 をご覧ください。

一般的に、別尊曼荼羅は7種の系統に分類されます。

 @ 仏部曼荼羅
     「仏眼(ぶつげん)曼荼羅」、「薬師八菩薩曼荼羅」、「阿弥陀曼荼羅」、「釈迦曼荼羅」など

当麻曼荼羅

 ネパールの薬師曼荼羅

 A 仏頂部曼荼羅
     「大勝(だいしょう)金剛曼荼羅」、「摂一切仏頂曼荼羅」、「金輪曼荼羅」、「尊勝曼荼羅」など

大仏頂曼荼羅

一字金曼荼羅

 B 経法部曼荼羅
     「法華経」・「仁王経」・「請雨経」・「孔雀経」・「理趣経」・「六字経」など密教経典の曼荼羅

法華曼荼羅 法華経に基づく息災祈願の本尊で、釈迦如来と多宝如来を中心とする

請雨経曼荼羅

 C 菩薩部曼荼羅
     「弥勒曼荼羅」、「文殊曼荼羅」、「五大虚空蔵曼荼羅」、「五秘密曼荼羅」、「般若菩薩曼荼羅」他

五秘密菩薩曼荼羅


 D 観音部曼荼羅
     「聖観音曼荼羅」、「千手観音曼荼羅」、「如意輪観音曼荼羅」、「七星(しちしょう)如意輪観音曼荼羅」

 E 明王部曼荼羅
     「不動曼荼羅」、「降三世曼荼羅」、「愛染曼荼羅」、「大威徳曼荼羅」など

 愛染曼荼羅

 F 天部曼荼羅
     「北斗曼荼羅」、「妙見曼荼羅」、「閻魔天曼荼羅」、「歓喜天曼荼羅」、「茶吉尼(だきに)天曼荼羅」他

北斗曼荼羅

荼吉尼天曼荼羅図(だきにてんまんだらず )

荼吉尼天は、インドでは死者の骨肉や血を喰らうという鬼神でした。
ところが日本では、平安時代から、この荼吉尼天が人間を自由自在
に支配でき、時には福をもたらし、時には人を呪う邪悪な力をもつと
信じられ、そうした荼吉尼天の曼荼羅を用いる怪しげな修法が行わ
れるようになりました。中央に描かれた三つの顔と十二本の腕を持
った女神が荼吉尼天です。この荼吉尼天は、表具の裏の「三天合
形曼荼羅」の墨書が示すように、荼吉尼天と弁財天、聖天すなわち
歓喜天が合体した姿にあらわされています。


















 インドの歓喜天曼荼羅

参考文献  大法輪閣 「図解・別尊曼荼羅」
        日本の美術「曼荼羅」  
        その他、いくつものウェブサイト

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