大威徳明王(だいいとくみょうおう)(阿弥陀如来)
大威徳明王(ヤマーンタカ)は名前を意訳して降閻魔尊ともいい、その名の通り閻魔(ヤマ)よりも
強い神という意味です。これは文殊菩薩の眷属とされ、六面六臂六足の姿です。多面多臂の仏像
は多いですが、足まで六本もあるのはこの明王くらいでしょうか。チベットには9面34臂16足という
像もあるそうです。
五大明王中西方に位置し、西方とは阿弥陀如来の位置を示しています。
その容貌は特に異彩で、六面六臂六足で水牛に跨っています。
単独での信仰は多くは見られませんが、怨敵降伏など主に戦いの仏として祭られました。
真言オン・シュチリ・キャラロハ・ウンケン・ソワカ。種子キリーク。
大威徳明王は文殊菩薩が変化した姿で足が六本、手が六本の姿で頭には六面と阿弥陀如来の面
とを有しています。そのために六面尊、六足明王とも言います。
阿弥陀如来の面は阿弥陀如来がこの明王の本体である事を指し六面は前六識(視覚、聴覚、臭覚、
味覚、触覚、霊感)を表し、六手は六波羅蜜業(布施、持戒、忍辱、禅定、精進、般若・智慧とも言う)
を成し遂げた事を表し、六足は人々が迷う六道を清める事を表し、神通力を発揮できる事を表しています。
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