☆「仏様のものさし」
  
  以前に隆蓮房さまの掲示板に、相田みつをさんの詩
  「他人のものさし じぶんのものさし みんなちがうんだよな」というのをUPしたことがあります。ところが、「そうだよな」という人と、仏様を「ものさし」で計るのは間違っているというひとといました。

  もちろん、般若心経やその他お経の教えでは、大きさや距離を測るのは意味が無いと書かれています。仏の教えは、現世的な価値観を否定しているともとれます。

  または、天文学的数値なので、測れないということでしょうか。『価値観』というものを、観点にすれば生も死も、大も小も、多も少も、みんな意味無いです。

  でも私たち衆生には、それこそが生死に等しい生きる基準なのかもしれませんね。だからこそ、その価値観でしか、物事を測れないことを、相田さんは詩にしているのでしょう。

  「聖無動尊大威怒王秘密陀羅尼経」のなかに
  『其身非有非無非因非縁非自非他非方非圓非長非短非出非沒非生非滅非造非起非為作非坐非臥非行住非動非轉非閑静非進非退非安危非是非非非得失非彼非此非去來非青非黄非赤非白非紅非紫非種種色』 すべてを「あらず」と教えています。

  不異空空 不異色色 即是空空 即是色 受想行識亦復如是 諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故空中 無識無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色聲香味觸法 無眼界 乃至 無意識界 無無明亦 無無明盡 乃至 無老死 亦無老死盡 無苦集滅道 無智 亦 無得 以無所得 
 
   ■遍路で学んだことに戻る     次の話 ⇒