☆仏に出会う。

  遍路で歩いていると、不思議な体験をすることがあります。ほかの方々の手記にも多くこの体験についての記述があります。「信仰心」という言葉で済ませるのではなく、現実というものの見方が内面から変化(進化)していくのかもしれません。

  ○私が、一番最初に経験したのは、
   いつも休日になると朝6:00前に、愛犬と散歩に出ます。家の裏が谷になっていて、向こうがお寺。散歩には、欠かさず蝋燭線香持参です。お堂で、心経をかならずあげます。いつだったか、冬ではなかったと記憶していますが、般若心経を一心にあげているとき、口から冬の息のように、白い吐息のようなものが、出ているのに気づきました。もやっと煙のように、読んでいるお経が、煙になって出ているのです。一心に読んだら、きっと出るんだ。空也上人が「南無阿弥陀仏」と読んだら、仏の姿になって口から出たという像を知っています。師と仰ぐ隆蓮房さまは、読経のとき、金色に輝く仏が、口から出たとおっしゃっていました。私も、いつの日かそんな体験がしたいなあ。

  ○石鎚山前神寺奥の院で、わたしは確かに後ろから誰か近づく足音を聞いていました。読経を済ませるまでに、わたしの背後まできて立ち止まったのです。背中に気配を感じ振り返ったのですが、その姿はありませんでした。以後、読経の時はいつも背中に気配を感じます。ずっとついていてくれているようです。

         



  ○88番大窪寺でお参りして、ご本堂の写真を撮りました。お線香の煙が、お大師様のお姿に見えます。

     
         
        ご本堂です。右下にお大師様でしょうか。


   ○ 前にも、星の岩屋でお不動様の写真を写したら、白い光が写っていました。

         星の岩屋

       
        お堂の額が光ってる。    お不動の瀧です。



   ○滋賀県長浜の遮那院
        
  
    『金剛頂瑜伽金剛薩た五祕密修行念誦儀軌』に「手に金剛杵を持ち、色の光を放つ」とあります。それで、画像処理しました。真紅に輝く「愛染さま」の五鈷鈴が金色の光を放っています。


   ○大日如来のフィギュアの写真です。
      私の家の祭壇にあります。


  ○以前、高野山町石道を歩いた時、へろへろの山道で休憩していたときに、ふと、山道を上から下へ、すごい速さで過ぎていく「ものかげ」 を見ました。いや、見たような気がします。くろい犬くらいの霧のかたまりのようなものが。

   最近、時折そんなのが見える時があります。恐ろしいものではありません。私たちの世界と違うなにかです。トトロのような世界があるのかもしれませんね。それが見えるようになったことを、とてもうれしく思います。


   ※ 此土六瑞・・・此土六瑞(しどろくずい) 此土とはこの世のことで、娑婆世界をさす。
        瑞とは、めでたいことの起こるきざし。釈尊が法華経を説かれる前に、この世に素晴らしい6つの前兆が現れたことを言う。

     @説法瑞  釈尊が説法をされた。読経などの声が聞こえる。
     A入定瑞 心を一つの対象に集中させて動揺を静めて平穏に安定させること。
       心の散乱を静めた瞑想の境地。『法華経』を説かれる前にそのような境地に入られる瑞相があらわれた。静かな暗闇や空・海が見える。
     B雨華瑞 『法華経』が説かれる前に花が雨(ふ)ってくる瑞相があらわれた。めでたいしるしとして天から雨り、見る者の心を悦ばせるという。諸天が仏徳を讃歎して四華を散花する記事は諸経典に見える。法要中に散華といって花びらに似せた紙を散じることは、このことをあらわしている。空から無数の花びらが降ってくる。
     C地動瑞 『法華経』が説かれる前に、瑞相として普(あまね)く仏の世界の地面が揺れた。
      大地や建物が揺れる。雷音や鐘・鈴などの音が聞こえる。
     D衆喜瑞 その場にいたものたちが瑞相を喜んで一心に仏をみること。
      仏を感じ、その姿を見える。光るものや何かが見える。
     E放光瑞 釈尊の眉間から光が放たれ、東方一万八千の世界を普く照らし、
      地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天の六道の世界を映しだした。回りが急に明るくなったり、光を感じる。



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