初先達顛末記

① 2015年05月08日  1番―5番


おはようございます。昨日の日焼けで、体がだるくて、きついです。おまけに、朝庭掃除していたら、雨がパラパラしてきて、・・。でも花や庭木が潤うほどの雨ではなさそうです。また、水やりに出るつもりです。

昨日は、朝5時に出て、6時前には大阪市内で教え子を乗せて、一路徳島を目指しました。まだ早朝なので、道も順調。7:30には、高松道板野ICで降りて、1番霊山寺駐車場に到着。ゆっくりお参りやらレクチャーやら。納経帳だけ購入。かわいいお不動様など見て、さっそく東京から今朝きた女性とお話。阿波一国打ちだとか。

年配のご夫婦がちらほら。まだみなさん、心経も声を出せない方ばかり。新しい経本も初々しいですね。皆さんにも見えるように、聞こえるように、ろうそく・線香、おさめ札。できるだけゆっくりお唱えしましたよ。十善戒もね。授戒のつもりです。

初先達は、皆さんに注目されていて、逆にコチコチでしたね。・・・初心を忘れないでいたいですね。・・以後も、次の札所でも教え子に説明やらしていると、そばに座りに来られて、耳を傾けておられる。・・・私の饒舌がとまりませんでした。ははは。

まあ、先達ひとりに、教え子一人ですから、まああまり見かけない取り合わせですものね。一番さんから、車道を2番さんに。逆に1番さんに向かうお遍路さんが数人。どうやら、4月初めに通し打ちを始められた方でしょうか?ちょうど40日くらいですね。お礼参りですかね。

お四国は、歩くのがいいですね。帰り道のタクシーの運転手さんのお話では、最近特に車を札所に置いて、一日歩いて、夕方車に戻る人が多くて、忙しいですって。やっぱり歩きたいんですね。

彼女は、歩きのお遍路さんというのは、みなさんなにか重いものを背負っておらて、下を向いて黙々と歩いている方たちだとイメージしていたようです。また、地元の方たちもそれをいたわるおもてなしをお接待というのだと思っていたそうです。

彼女のイメージは、1番さんの納経所から変わりました。

実は、彼女2日まえに折り畳み自転車を購入し、越前武生を走っていて、転んでかなりのけがをしていました。顔には擦り傷の絆創膏。左腕は、肘の靭帯損傷で、吊っていました。無理して行かなくていいのにね。前夜にメールが来て、「見捨てないでください。なにがあっても行きます。」なんていうから。

納経所の方が、さっそくけがのお見舞い。あれこれご心配くださる。・・もう泣きそうになってます。はは、「あったかい」んだからあ♪って。

道を歩き始めたら、すぐにいかつそうなおじさんが自転車をとめて、「どうしたの?転んだの?」って。けがの顛末をきいて、大笑い。「お大師さんに直してもらいな。」だって。

デーサービスの車を待っていたおばあさん4人。「どうしたの?がんばって。」と、バッグの中から、手縫いの巾着袋をお接待くださいました。教え子の疑問は、いつ出会えるかわからないのに、お接待用のものをいつも持っているのか?」そうだよ、みなさん自分の代わりに歩いているお遍路さんをいつも待っているんだよって教えました。だから、歩くへんろは、その自覚もいるんだよって。・・・また泣いてる。・・・よし!

極楽寺でも、大師堂の前でお参りのおばあさんに、またけがのことを聞かれてる。・・慣れてきたのか、見知らぬ方々ともうまくお話ししてる。「これが、お四国ですか?!これが、へんろなんですか?!」・・・・そうだよ。そうして感謝と喜びを感じ、そして仏と出会い、ともに歩くんだ。


3番金泉寺さんの境内の清掃を何人もの若者がしている。お参りのみなさんに大きな声でご挨拶。教え子も、負けないくらい大きな声であいさつしてる。「都会では、考えられないですね。」って、うきうきしてる。・・・よし!!

4番大日寺さんまでは、5kmほど。最初の山裾の野道です。あこがれの「へんろ道」という感じ。愛染堂での縁側お接待。熱いお湯で、コーヒーいただいていましたよ。これも大感激していました。村の方々が、準備されてる。

帰りのタクシーの運転手さんのお話で、地元の方が鎌などもって、へんろ道の整備に今も出ているんだって。・・・また、感激してる。・・・よし!!!

うまい具合に、誰もいない五百羅漢さん。ウグイスさんだけ。日差しは暑いですが、さわやかな五月の風に、彼女は極楽浄土を感じたようです。ほう。ほう。ってうなづくばかり。これが、お四国ですか?これが、お遍路なんですか??・・・・よし!!!!

ひさしぶりにゆっくり歩きました。ほとんど時計も見ていません。ですが、もう3時です。羅漢から1番さんに戻って、帰阪しないと神戸の夕方の渋滞です。声をかけると、とても名残惜しそうで、今度はいつですか?って。・・・・・よし!!!!!

羅漢タクシーさんは、消防署のお向かい。直接行って、お願いしました。待っている間に、冷たいジュースのお接待。最後のけがのお見舞いに、すでに泣いてる。「また、続けてくださいね。」って言われて、絶対来ますって言ってる。・・・・・・zzzzz

かえりの車で、「実は、会社の同僚が一緒に行きたいっていたんだけど、了解をとってないから」と断ったとか。こんど連れてきていいか?・・・・今度??mmmmm 

おへんろって、「一人じゃないんだ。」と感じた教え子です。出会う人みんなと声を掛け合い挨拶して、持っている飴玉を交換して、お接待を受けて、家の中から挨拶されて、そしてお大師さんと一緒に歩く。各札所では、仏様は待っていてくださる。

わたし、思い込んでいたおへんろさんの印象がまったく変わりました。いままでなんか興味はあったけど、踏み出せなかったおへんろ。・・こんなに明るく、さわやかなものだったんですね。もうすでに、はまりました。・・・・・よし?!・・・・んんんん?・・・だんだん団体さんになったらどうしよう?

(2)に続く