観音巡礼(1)   [番外 花山院、中山寺、勝尾寺]


 

 また、来ました。神戸三田の花山院。

 三度目です。最初は、初めての西国巡礼でした。

 すごい道で、車でもきついです。

 二度目は、西国薬師49寺のお参りでした。

 本堂は、お薬師様です。





 この夏、二度目の西国観音33寺巡礼を始めました。もう、以前のような失礼なお参りにはしたく

 ありません。勉強もしました。なにより、四国お遍路を始めて、同時に西国も始めたわけです。

 大阪在住です。四国は、月に一度のペースもおぼつかない。でもお参りの気持ちが募ります。

  私の思いですが、仏様はどこにでもいらっしゃいます。観音様は33のお姿で、私たちを救って

 くださいます。地蔵様は、どんなところにもおられます。四国お遍路は、へんろ道(行程)にその

 価値があります。それならば、四国に行けないときは、観音様にお参りしようというわけです。

  じゃあどこからまわるのか。四国は、やっぱり1番霊山寺からまわりたいとおもいました。

 でも西国観音は、1番青岸渡寺は和歌山県の那智ですから大変です。また私には、順番は

 あまり気になりません。だって観音様ですから、どこからでもいいでしょう。四国との違いですね。

 すると、やはり最初は、「花山寺」でしょう。それは、西国33箇所観音霊場を世に広め、初めて

 順番をつけた花山院の菩提寺だから。だから、二回目のいま、どこから?と尋ねられたら花山院

 と答えます。

花山院 本堂(薬師如来)

「中山寺」公式HPにこんな話が、載っています。

『大和長谷寺の徳道上人が年老いて仮死状態にあった時、閻魔大王と出会い、大王は「いまの世は罪を重ねて地獄に堕ちる者が多く、なんとか救いたい。そのためには観音様の三十三の救いの手に頼るのが最もよいので、悩み苦しむ人たちが観音様とご縁を結べるようにしてほしい。観音様と結縁したものはすべて極楽へ行けるようにしたい。ただし人間はうそつきもいるから三十三ヶ所の宝印(現在の納経朱印)を与えるので一ヶ所ごとに捺印するように」と指示されて徳道上人を再び娑婆へかえされました。

 元気を回復した上人は閻魔大王から預かった三十三ヶ所分の宝印を棒持(もったいない宝印なので行衣の上にもう一枚袖なし−おいずる−を着ける)して長谷寺をあとに行脚の旅に出て、観音様を奉安する三十三ヶ所を探し求めました。養老2年(718)のことでありました。しかし、当初は徳道上人を誰も信用せず、止むを得ず中山寺に宝印を埋められました。それから270年後の永延2年(988)花山法皇がこの宝印を掘り出し、法眼・性空・弁光上人などを伴にして、那智をはじめに紀伊・和泉・河内・大和・山城・丹波・摂津・播磨・丹後・近江をめぐり、美濃の谷汲で結願された。その後巡礼は盛んになり現在の巡拝コースが定まったと伝えられています。』



  8月、花山院を訪れまたご朱印帳を購入しました。なんと、最初のページが「花山院」でした。

 四国お遍路は、一説に「教応護国寺(東寺)」の大師堂で「四国へんろの巡礼」出発をいのり

 88箇所打ち終われば、高野山奥の院にいくものとされています。残念ながら、わたしは西国

 愛染17寺巡礼で行ったのです。そうして大師堂で、慣れない般若心経をあげましたが、四国
 
 の納経帳を持っていませんでした。こちらは、終わってから最後に報告にいくつもりです。

  

 朝であったこともあり、誰も参拝者がいませんでした。ゆっくりと、ろうそく・線香をあげて、

 お経を。気づくと「納め札入れ」や「写経入れ」の箱があります。前には、気づきませんでした。

  新しいご朱印帳。納経所の方も暇そう。目の前の展望所で休憩していると、その方もタバコを

 吸いにこられて、景観のご説明をいただきました。上写真の真ん中。拓けたところは、新しい

 キャンプ場です。来年、皇太子が来られるそうです。横のダム湖や左の有馬富士が、自然公園

 となるそうです。ここでは、時間がとてもたゆたく流れていました。

 続いて、神戸の中山寺です。本当は、北に向かうのですが、大阪からの日帰り巡礼では、

 神戸に戻るのが、いいのです。

 
 ここは、都会に近いことや、安産祈願の寺として、

 関西の妊婦さんは、ほぼみんな腹帯をいただきにお参り

 します。また、無事出産のあかつきにはお礼参りですから

 参拝者は、後を絶ちません。

 大きな山門をくぐると、末院が両側にならび、それぞれの

 仏様をおまつりしています。干支の仏様めぐりですね。

 ずっと進むと階段とエスカレーターがあり、上の本堂に着く

 わけです。ご本尊は、十一面観音様。本堂は、お礼参りの

木綿の反物がうずたかく積み上げられています。




  ご本尊です。
  

 今度は、大阪の箕面「勝尾寺」に向かうことにします。


 勝尾寺は、もう何度も訪れているお寺です。

 大阪の箕面の滝や、野生のサルを見ながら、山道を

 上っていきます。こちらは、山門をくぐると橋の下から

 ドライアイスでしょうか、スモークが出てるんです。

 幻想的な雰囲気の演出です。きれいな参道を進み

 先にお薬師様にお参りしてから、金堂にむかいます。

 「勝ちだるま」のおみくじがあって、お札をとってその

だるまをあちこちにお供えしてあります。

 十一面千手観音です。ちょうどご供養が始まって、スピーカーから読経が流れてきました。

思わず、あわせて読みました。



 納経所に、納め札やお写経を置くところがありました。左には、お不動様のお堂があります。

 西国観音霊場は、広大な敷地の寺院が多く、やはりお参りは1時間は必要ですね。

 また、入山料と駐車場代は、どこも取ります。・・・どこか違いますよね。

 さてさて、また西国巡礼を始めました。前回は、切に願って意欲的にお参りしたわけでもないのですが、

 今回は、休日になれば、なんとか仏さまにお会いしたくてしかたありません。どのくらいかかることやら。

 大阪といっても、わたしの家からそれぞれのお寺に行くには、結構時間がかかります。前回が5年です。

 でも西国薬師49ヶ寺を約1年、21回のドライブでまわりましたから、今回は2年くらいですかね。

  ご朱印帳は、一冊づつ大切な人に渡せたらいいと思っています。わたしは、この巡礼日誌が、記憶の

 証です。

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