釈迦如来 真言:ナウマク サマンダボダナン バク
         梵名:シャーキャ
、「仏像イラストは(有)レイランドの著作物です。」

釈迦は実在する人物で、仏教の開祖となり神格化され、永遠に衆生を救済する仏として崇められるようになったのが釈迦如来です。東南アジアで作られる仏像のほとんどは釈迦如来です。


[釈尊の降誕]

 釈尊は白象の姿になって摩椰夫人の胎内に入りやがて月満ちて4月8日ルンビニー園を散策中の夫人がアショーカ樹の枝を手折ろうとした時に、その右脇腹より生まれ、直ちに蓮華の上を7歩あるき右手を上げて「天上天下唯我独尊」(世間において私がもっとも優れたものである)と言いました。

仏教開祖仏陀釈尊の像が釈迦如来で、実在の人物です。日本でも仏教伝来と共に信仰を集め、造像されました。

 釈迦如来像は単独像の他に、脇に2体の菩薩(脇侍)を従えた三尊像が見られます。釈迦に従う薬王、薬上菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩を従えているのが見られます。釈迦の弟子の主な10人、十大弟子像を眷属として従える例もあります。
十大弟子:舎利弗・目連・大迦葉・亜那津・須菩提・富楼那・迦旃延・優波離・羅こう羅・阿難


[釈迦八相] 
釈迦の生涯を八段階に分けて八相成道と言う。下天・託胎・誕生・出家・降魔・成道・転法輪・涅槃。

1 誕生釈迦
生まれてすぐ右手を高く上げ、左手を下に指して、「天上天下唯我独尊」(世の中で自分は一番尊い)と述べた姿。上半身裸で腰に布をまとっているのが一般的。この時の姿には既に三十二相八十種好の原型が備わっています。東大寺の誕生仏が有名です。現在も4月8日に行われる花祭り(誕生会、灌仏会=釈迦誕生の日とされる)でお馴染みです。

2 樹下思惟像 青年期で出家前の姿。深く考え込んでいます

3 苦行釈迦 修行中で、痩せて骨と皮ばかりの姿

4 出山釈迦 苦行に見切りをつけて山から下りてきた姿。痩せて頬がげっそりしている

5 降魔成道 雑念や誘惑を退けて悟りに達する姿。この時釈迦は35歳だったといわれています

6 説法釈迦 説法をして教えを広めている姿。室生寺の像が有名です

7 涅槃釈迦 沙羅双樹の下で入滅しようとする姿。右肩を下にして寝ています。法隆寺五重塔の像が日本最古のものです

8 金棺出現 釈迦が入滅した後、一度だけ蘇って説法している姿。仏像としては存在していません


日本では大乗佛教による久遠実状の釈迦が信仰された為に修行中の像は極めて少なく成道後の姿を表す施無畏(不安の除去)・与願(願いの成就)印が多い、これを通佛相と呼ばれ平安初期以前の薬師如来もこの形をとる。


[釈迦五印]
 釈迦の示す基本印で

・施無畏印(指を上に手のひらを見せる)

・与願印(指を下に手の平を受けるか見せる)

・定印

・降魔印(手の甲を下に人差し指を下に向ける)

・説法印(転法輪とも呼ばれ・両手を胸の前に置き手首を捻る印、鹿野園に於いて初説法を行った印相)


※参考

 応身佛  衆生を導く為に顕した佛身で成道と入滅を行い、釈迦如来をさす。 

 報身佛 修行の結果成道し永遠の仏となる、阿弥陀如来・薬師如来などを言う。 

 法身佛 宇宙の真理そのもので悠久の過去から未来まで仏の王者とも言え、毘盧舎那仏・大日如来を言う。 
                                  

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