真言宗のお経(宗派比較)

「真言宗のお経」双葉社 から

在家勤行 宗派比較

寺院によって真言や読経順がかわるようです。やはり直接お聞きになることですね。
高野山真言宗 真言宗智山派 真言宗豊山派
合掌礼拝
恭しくみほとけを礼拝し奉る
言葉に発せず合掌礼拝します。 言葉に発せず合掌礼拝します。
懺悔
無始よりこのかた貪瞋癡
(とん、じん、ち)の煩悩に
まつわれて、身と口と意(こころ)
とに造るところのもろもろのつみ
とがを、みなことごとく懺悔し奉る
我昔所造諸悪業
(がしゃくしょぞう しょあくごう)

皆由無始貪瞋痴
(かいゆうむし とんじんち)

従身口意之所生
(じゅうしんくい ししょうしょう)

一切我今皆懴悔
(いっさいがこん かいさんげ)

懺悔文(さんげもん)

我れ昔より造(つく)りし所の諸(もろもろ)の悪業(あくごう)は、皆な無始(むし)の貪、瞋、癡、(とん、じん、ち)に由(よ)る,身語意(しんごい)より生ずる所なり。
一切(いっさい)我れ今、皆な懺悔
(さんげ)したてまつる。
懺悔文
(漢文のみ)

我昔所造諸悪業
(がしゃくしょぞう しょあくごう)


皆由無始貪瞋痴
(かいゆうむし とんじんち)


従身口意之所生
(じゅうしんくい ししょうしょう)


一切我今皆懴悔
(いっさいがこん かいさんげ)
帰敬文(ききょうもん)
人身受け難し、今己(いますで)に受く。
仏法聞き難し、今己に受く。
この身、今生(こんじょう)に度(ど)せずんば、更に何れの生(しょう)に於いてか、この身を度せん。
大衆諸共(もろとも)に、至心(ししん)に三宝(さんぼう)に帰依したてまつるべし。


自ら仏(ほとけ)に帰依し奉る。
当(まさ)に願わくは衆生と共に、大道(だいどう)を体解(たいげ)して、無上意(むじょうい)を発(おこ)さん。
自ら法に帰依し奉る。当に願わくは衆生と共に、深く経蔵(きょうぞう)に入って、智慧(ちえ)海の如くならん。
自ら僧に帰依し奉る。当に願わくは衆生と共に、大衆(だいしゅう)を統理(とうり)して、一切無礙(いっさいむげ)ならん。


自帰依仏 当願衆生 
体解大道 発無上意
自帰依法 当願衆生 
深入経蔵 智慧如海
自帰依僧 当願衆生 
統理大衆 一切無げ

三帰礼文(さんきらいもん)

人身受け難し、今己(いますで)に受く。
仏法聞き難し、今己に受く。
この身、今生(こんじょう)に度(ど)せずんば、更に何れの生(しょう)に於いてか、この身を度せん。
大衆諸共(もろとも)に、至心(ししん)に三宝(さんぼう)に帰依したてまつる。


自ら仏(ぶつ)に帰依し奉る。
当(まさ)に願わくは衆生と共に、大道(だいどう)を体解(たいげ)して、無上意(むじょうい)を発(おこ)さん。
自ら法に帰依し奉る。当に願わくは衆生と共に、深く経蔵(きょうぞう)に入りて、智慧(ちえ)海の如くならん。
自ら僧に帰依し奉る。当に願わくは衆生と共に、大衆(だいしゅう)を統理(とうり)して、一切無礙(いっさいむげ)ならん。
三帰
この身今生(こんじょう)より
未来際をつくすまで深く三宝に帰依し
たてまつらん
弟子某甲  盡未来際 
 でしむこう  じんみらいさい
帰依佛  帰依法  帰依僧   
きえぶつ きえほう  きえそう 

三竟
この身今生(こんじょう)より
未来際をつくすまで深く三宝に帰依し
たてまつり 
とこしなえにかわることなからん
弟子某甲   盡未来際
 でしむこう  じんみらいさい
帰依佛竟  帰依法竟   帰依僧竟
きえぶつきょう きえほうきょう きえそうきょう
三帰(漢文のみ)
弟子某甲  盡未来際  
でしむこう  じんみらいさい
帰依佛  帰依法  帰依僧   
きえぶつ きえほう  きえそう 

三竟(漢文のみ)
弟子某甲   盡未来際 
でしむこう  じんみらいさい
帰依佛竟 帰依法竟  帰依僧竟
きえぶつきょう  きえほうきょう
  きえそうきょう
十善戒
この身今生より未来際をつくすまで
十善のみおしえを守り奉らん

弟子某甲 尽未来際 
(でしむこう じんみらいさい)
不殺生 不偸盗 不邪淫
(ふせっしょう ふちゅうとう ふじゃいん)
不妄語 不綺語 不悪口
(ふもうご ふきご ふあっく)
不両舌 不慳貪 不瞋恚 
(ふりょうぜつ ふけんどん ふしんに)
不邪見
(ふじゃけん)
十善戒(漢文のみ)


弟子某甲 尽未来際  
不殺生 不偸盗 不邪淫
不妄語 不綺語 不悪口
不両舌 不慳貪 不瞋恚
不邪見 

十善戒(漢文のみ)


弟子某甲 尽未来際  
不殺生 不偸盗 不邪淫
不妄語 不綺語 不悪口
不両舌 不慳貪 不瞋恚
不邪見 
発菩提心ほつぼだいしん 三返

白浄(びゃくじょう)の信心を発(おこ)して
無上の菩提を求む
願わくは自他もろともに仏の道を悟り
生死(しょうじ)の海を渡り
すみやかに解脱の彼岸に到らん

 おん ぼうち しった ぼだはだやみ
(菩提を求める心を起こします。))
発菩提心真言
 (ほつぼだいしんしんごん)
三返

 おん ぼうち しった ぼだはだやみ     
 
発菩提心真言
 (ほつぼだいしんしんごん)
三返

おん ぼうち しった ぼだはだやみ 
三摩耶戒(さんまやかい)三返

われらはみほとけの子なり
ひとえに如来大悲の本誓(ほんぜい)を
仰いで不二(ふに)の浄信に安住し
菩薩利他の行業(ぎょうごう)を励みて
法身(みほとけ)の慧命(いのち)を
相続し奉らん

   おん さんまや さとばん            
(ほとけさまの静かなさとりの境地に住
 します。) 
三昧耶戒真言
(さんまやかいしんごん)
三返

  おん さんまや さとばん
三摩耶戒真言
(さんまやかいしんごん)
三返

  おん さんまや さとばん
 
開経偈(かいきょうげ)

無上甚深(むじょうじんじん)微妙(みみょう)の法は、百千万劫(ひゃくせんまんごう)にも逢(あ)い遇(お)うこと難(かた)し、我れ今、見聞(けんもん)し受持(じゅじ)することを得たり、願わくは如来の真実義(しんじつぎ)を解(げ)し奉らん。
無上甚深 微妙法
百千万劫 難遭遇
我今見聞 得受持
願解如来 真実義

開経偈(かいきょうげ)

無上甚深微妙の法は、
百千万劫にも逢い遇うこと難し、
我れ今、見聞し受持することを得たり、
願わくは如来の真実義を解せんことを。

開経偈(かいきょうげ)
(漢文のみ)

無上甚深 微妙法
百千万劫 難遭遇
我今見聞 得受持
願解如来 真実義
般若心経(はんにゃしんぎょう)一巻

般若心経は仏教の精要(せいよう)
蜜蔵の肝心なり このゆえに誦持講供
(じゅじこうぐ)すれば苦を抜き楽を与え
修習思惟(しゅじゅうしゆい)すれば
道(どう)を得、通を起こす まことにこれ
世間の闇を照らす明燈(みょうとう)にして
生死(しょうじ)の海を渡す船筏(いかだ)
なり 深く鑚仰(さんごう)し至心に
読誦(どくじゅ)したてまつる

般若心経(はんにゃしんぎょう)
一巻
般若心経(はんにゃしんぎょう)
一巻
十三仏真言
不動明王 御真言
のうまくさんまんだ、ばざらだん、
せんだん、まかろしゃだ、そわたや、
うんたらた、かんまん

釈迦如来 御真言
のうまくさんまんだ、ぼだなん、ばく
文殊菩薩 御真言
おん あらはしゃのう
普賢菩薩 御真言
おん、さんまや、さとばん
地蔵菩薩 御真言
おん、かかか、びさんまえい、そわか
弥勒菩薩 御真言
おん、ばいたれいや、そわか
薬師如来 御真言
おん、ころころ、せんだり、まとうぎ、
そわか

観世音菩薩 御真言
おん、あろりきゃ、そわか
勢至菩薩 御真言
おん、さん、ざん、さく、そわか
阿弥陀如来 御真言
おん、あみりた、ていぜい、からうん
阿しゅく如来 御真言
おん、あきしゅびや、うん
大日如来 御真言
おん、あびらうんけん、ばざらだどばん
虚空蔵菩薩 御真言
のうぼう、あきゃしゃ、ぎゃらばや、
おんあり、きゃまり、ぼり、そわか


十三仏念仏次第

十三仏称名  (十三反)

南無十三仏
三世(さんぜ)の諸菩薩
南無阿弥陀
不動
釈迦
文殊
普賢
地蔵
弥勒
薬師
観音
勢至
阿弥陀
阿しゅく
大日
虚空蔵

光明真言(こうみょうしんごん)七返

となえたてまつる光明真言は大日普門の
万徳を二十三字に摂(あつ)めたり
おのれを空しゅうして一心にとなえ奉れば
みほとけの光明に照らされて 三妄(ま
よい)の霧おのずからはれ 浄心の
玉明らかにして真如の月まどかならん


おん あぼきゃ べいろしゃのう 
まかぼだら まに はんどま じんばら 
はらばりたや
 うん
                                 
光明真言(こうみょうしんごん)七返

おん あぼきゃ べいろしゃのう 
まかぼだら まに はんどま 
じんばら はらはりたや
 うん
                                 
光明真言(こうみょうしんごん)七返
おん あぼきゃ べいろしゃのう
まかぼだら まに はんどま 
じんばら はらばりたや
 うん
ご宝号 三返

高野の山に身をとどめ救いのみ手を垂れ
給う おしえのみおやに帰依したてまつる
願わくは無明長夜(むみょうじょうや)の
闇路をてらし 二仏中間(ちゅうげん)の
我等を導きたまえ


南無大師遍照金剛
(なむだいしへんじょうこんごう)
宝号 三返
南無本尊界会(なむほんぞんかいえ)
南無両部界会(なむりょうぶかいえ)
南無大師遍照金剛
(なむだいしへんじょうこんごう)
南無興教大師(なむこうぎょうだいし)
宝号 三返
南無本尊界会(なむほんぞんかいえ)
南無大師遍照金剛
(なむだいしへんじょうこんごう)
南無興教大師(なむこうぎょうだいし)
南無専誉僧正(なむせんよそうじょう)


回向
願わくば此の功徳(くどく)を以って、
普(あまね)く一切(いっさい)に及ぼし、
我れ等と衆生(しゅじょう)と、
皆(みな)共に仏道を成(じょう)ぜん

願以此功徳  (がんにしくどく)
普及於一切  (ふぎゅうおいっさい)
我等與衆生  (がとうよしゅじょう)
皆共成佛道  (かいぐじょうぶつどう)

普回向

願わくば此の功徳(くどく)を以って、
普(あまね)く一切(いっさい)に及ぼし、
我れ等と衆生(しゅじょう)と、
皆(みな)共に仏道を成(じょう)ぜんことを

回向文

願以此功徳  (がんにしくどく)
普及於一切  (ふぎゅうおいっさい)
我等與衆生  (がとうよしゅじょう)
皆共成佛道  (かいぐじょうぶつどう)
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