巡礼の詩 2    時々の思いを、残したい。平成17年3月19日から18年1月9日まで。2回目の満願。

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■巡礼の詩 1 (3)

  
 3番手前
  道続く

    何に惹かれて 歩むやら

    ただ 遍路道   はるかに続き

               (遍路道 一景)
  

 大師よ 先達よ

  同じ道を われも歩まん

        蝶の飛ぶ

 (4番手前 昔のままの遍路道)

  野の鳥や 

  誘(いざな)われつつ  歩むわれに

   励ませ 叱れ 和ませよ! 

  (大山寺までの果樹園)
   上で待つ お手植え銀杏

      大山の み寺は今も

              仏のおわす

    (別格大山寺 山門からの石段)
 
  

  高越の ご来光や 眩しきも

   修験の御山は 光輝き

       (高越山頂付近から)
 
 山上で 来る遍路を 向かえ待つ

  大師はひとり 杉のふもとで

 (浄蓮庵 一本杉にて)
 
 息切れに 気持ちも弱る

         遍路道

 歩む力は 信ずるがゆえ

  (12番焼山寺への道)
 杖と傘 ともに歩みし 道はるか  
  花へんろ 吉野川行く その身には

     背負いし 荷物の 肩に食い込む

      (13番大日寺から14番常楽寺へ)
 昨夏と 同じ道なり トンボ飛ぶ

   (15番国分寺から観音寺へ)
         

  岩屋にて 御瀧拝して 堂光る

  (星の岩屋。お堂に光るものあり)

 
 鶴はおはすか 地蔵はきたるか やまの道

  (鶴林寺への道)
 山の寺 龍の背に乗る 思いして

  想いよ馳せよ 大師のみもとへ

 (太龍寺)
 潅頂の 滝におはします 巳(み)さまは 

     不動の僕(しもべ) われを見守れ

         (別格3番慈眼寺の手前に)
 虚空蔵の 求聞持修法 修めたる

  大師十九の 春や いかに

   (太龍寺捨身ヶ嶽 大師像)
 

 いったい 何に惹かれて 遍路道

 足元ばかり みつめて 進む

 蟻の道 犬に導(ひ)かれて 山の道

 そよかぜ 涼し 雲の道

 木の間より 里の寺見ゆ あとわずか

 小さき 神社(やしろ)に しばしたたずむ

   (22番太龍寺から23番平等寺への遍路道で)  
 いつしかに 大師の 招き  ありしなり

  われはいま 遍路(みち)を 来しかな

 (24番最御崎寺、室戸岬で)
  ほとほと 歩く  つくづく 思う

   (26番金剛頂寺 遍路道)
 土佐の海 砕けし波の 
 
       未来(あす)も同じに

 (不動岩 裏)
 神の峰 幾多の人の 跡歩み

   階段(きざはし)ひとつずつ 登りたり

   (27番 神峯寺にて)
 雲似たり 影似たり 

     炎天に 仏探す われ 居れり

 (29番 国分寺へ)
 お日様 じりじり 

        ほとほと 歩く

  (もうすぐ 国分寺)
 

  
 蝉の声もなし とことこ 

         歩むだけ 進む

  (32番禅師峰寺前、石土池)
 振り返らず  先を見ず 
 
      ただ前へ ことこと

 (33番雪蹊寺へ、桂浜橋を下りて))
 とことこ とことこ お寺はむこう とことこ

 (35番清滝寺へ、仁淀川堤防)
 夏木立 漏れる日差しに 御影あり

(清滝寺、遍路道)
 朝日さえ 呼ぶがごとくに 山むこう

       不動の社は 裸足で参る

 (37番青龍寺奥の院へ)

 足摺の 金剛福寺 

   補陀落の 今しばらくは 
  
        現世(ここ)に生きなん

        (38番金剛福寺)

   
 はるばる 宇和島に ただただ お参りに

       (予讃線 宇和島駅 午前6時)
 朝もやの 寺まで続く 仏(ほとけ)道

  (予讃線務田駅から41番龍光寺へ。)
   雨 ぽつぽつ  足音 ざくざく

           峠の道は 蝉時雨

      (42番仏木寺から歯長峠越え)
 道 続く 遍路の末の

  その先は 須弥(しゅみ)のみ山か

                 仏 呼ぶ

  (43番明石寺から)
  山中に 静かにおわす み仏に

     参る思いは ただただ一念

        (44番 大宝寺 山門)
   
 山道は ふわふわ

     龍の背に 乗るがごとし

        (45番岩屋寺へ 八丁坂)
  同行二人  大師とともに この道を

          尽きることなし 道遥か

  H16晩秋

  一度目は われ

  二度目は 父母

  三度目は 

       大師を思う

    遍路道 遥か
 
 H17初秋 
   八坂寺から

 道後に ざくざく

  三郎よ  

 また われは来たり
  懺悔旅 三郎いかに 思いきや

    大師のみこころ み胸のままに

        (杖ノ淵、51番石手寺)
 半月や み寺の甍(いらか)に 心もとなし

  すさまじきものは ひとの世と性(さが)

              (53番 円明寺)
  奥の方から 我を呼ぶ 声のする

    そんな気がする  ずんずん進む  

            (57番 栄福寺 手前)


 忠誠の 犬塚あり 

  遍路みち まだ

 (58番仙遊寺へ)
  
 
 登るにも

  理由(わけ)などいらぬ

    へんろ坂

     (58番 仙遊寺)
 横峰の み寺は遠し 山の道

        (60番 横峰寺へ)
  秋の道  移ろう色も 空(あだ)なるか

         ただ歩む先は  石鎚の山 

              (60番 横峰寺へ)
      
 大師 いずこ  さまようがごと  ただ前に

         (60番 横峰寺へ) 
    箸蔵の 天狗は そこに おはします

      秋の雨にも 我を 見据えて

           (別格15番 箸蔵寺)
 雲辺の 大毘沙門も 煙(けぶ)りおり

    紅葉(もみじ)のお山に 雨風の吹く

        (66番 雲辺寺)
    厳冬の お四国  み寺に参る 

    魂(たま)は何処に  如何にありしか

                 (67番大興寺)
  瀬戸の海 今日も穏やかにして 

     心の澱も 消え失せたりしか
(69番観音寺)
 川面わたる 寒風 われを押し進む

   てくてくてく 本山の塔 そこ

            (70番本山寺に)
   弥谷の山より 道しるべあり 

      曼荼羅世界へ ざくざく 道続く

              (72番曼荼羅寺へ)
 御影堂 大師の声に 合掌

       なむ なむ なむ 

         (75番善通寺御影堂)
 凍てつきし 参りの道は 一歩づつ ざっくざっく

               (84番屋島寺へ)
 志度の海 穏やかなり

      満願まぢか 寂しくもあり

     (86番志度寺へ)
  満願へ とことこ   霜柱 ばりばり

   (88番大窪寺へ、)
 女体山 行者道

    ずんずん 雪深し 猿もいる

         (女体山 遍路道)
  くるま道 けもの道 

      導かれ われも行かん 人ひとり

          (女体山道路 通行止め中)




 『ここや打ち止めの

      水があふれている』

 (88番大窪寺 山頭火句碑)


  大師よ

  いま 参りました

  みもとに・・・

  南無

      (88番大窪寺)
 大窪の 線香煙に 現われし

   大師の御影 ただありがたし

   (大窪寺で写した写真に、大師が!)



       

 頼り来し杖 先けずる

   大師堂

      何寸減りしか わが業

          納め難し 杖の

            末永く

      われと 二人

 (前山遍路交流サロンにある句碑)


     お礼参り 

      霊山寺にいますお大師に 

       永久(とわ)にと 誓う

         永遠(とこしえ)にと おもう

        (1番 霊山寺) 

  霊山の み寺に納めし  杓 いまも 

     不動のみ前で 役立ちにけり

 (1年前に納めたものです。ありましたよ。)


 






 写真左下のがpiicats柄杓

 高野山 一の橋    休憩所のお大師様
 登り来(こ)し 高野のみ寺に 額づきたり

         肌刺す風は われを責めたり

     (遍路は、終わりなく 懺悔道)

 蜜厳の 堂に来たり

         いつも叱りし 父を思う

    (もうすぐ七回忌です。)

天弓の愛染像にまみゆ 護摩の若僧の一心に不乱なり 音もはばかる
    
 
 蜜厳堂              愛染堂
   輪袈裟替え 大師に向かう 懺悔人ここに

    (高野山で新らしいものを購入しました。)
 お堂の床に みしるしの光あり

             ありがたきかな

(うまい具合に、1番霊山寺大師堂の床に)
   極楽の 仏ありしか 寺の庭に 

       光降り 音もなく 静かなり

          (1番霊山寺のお庭)

   今回2度目の結願です。別格も含めて108寺。
   京都東寺から始めて、高野山まで。
   平成17年2月から平成18年3月まででした。

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