初めての四国遍路7 (讃岐 14寺 区切り打ち)


    1.  平成16年7月30日(金)から8月2日(月)まで     1番から12番
    2.   平成16年8月 7日(土)から8月8日(日)まで    13番から23番
    3.  平成16年9月3日(金)から9月5日(日)まで     24番から32番
    4.  平成16年10月2日(土)から10月4日(月)まで   33番から43番
    5.  平成16年11月12日(金)から11月14日(日)まで 44番から53番 
    6.  平成16年12月11日(土)から12月13日(月)まで 54番から66番 
    7.  平成17年1月8日(土)から1月10日(月)まで    67番から80番
    8.  平成17年2月11日(金)から2月13日(日)まで   81番から88番、1番、高野山へ

 
                        「我拝師山」から甲山寺・善通寺への道で。



1月8日(土)
6:00
大阪 発 260km 淡路島の夜明け。残念ながら曇ってました。とうとう80番まで。
津田の松原で、やっぱりうどんです。ジャコ天。
9:05

第67番

大興寺


9:55
「さぬき豊中IC]で降りて10kmくらい 
9時に着きました。
今回最初の鐘を一心に!

92段の石段を登ると、正面に本尊、薬師如来。
左右に大師堂と天台のお堂が対称形に。

石段を上がり、正面に本堂、左に大師堂、右に天台師堂。石段両脇に楠、かやの古木。樹齢1200年を超える大樹。

四国随一の仁王門。

大師お手植えの三鈷の松。
箱から松葉をいただき、札入れに。
15km
10:15

第68番
神恵寺




山門をくぐり、石段を上がると右手に鐘楼。みごとな天井の鱗?正面向かって左が68番。
裏の彫り物は、本当にすごいですよ。思いっきり撞きました。
1つの境内に2つの札所。

 本尊、阿弥陀如来、大師作。
コンクリートの階段を上がると、屋根付きのご本堂。




写真右が本堂への階段入り口。
左が大師堂。
第69番
観音寺




11:35

右が、朱塗りのご本堂。左の
階段上が、もとの68番ご本堂らしいです。

 本尊、聖観音。納経所は、一つで、二寺を一度に受けます。
裏山の琴弾山頂から見下ろせば、有明海岸が眺められ砂浜に「寛永通宝」。これを見れば、一生お金に苦労しないとか。  
69番本堂右奥から山を登ります。この山が琴弾八幡宮のご本体ですね。山頂社への登り道です。道は逆方向の一方通行。

五智五仏像が、元68番坂の下に。
11:50


第70番
本山寺


12:35






五重塔の各層に「阿」「ばん」「吽」が!大日如来ですね。
五重塔があるのは、88ヵ所中4ヵ所だけ。(31番、70番、75番、86番)
四国霊場唯一の本尊、馬頭観音菩薩(大師一刀三礼の作)
 六文銭の由来、長寿のお守り。本物の寛永通宝です。一文銭を六枚紐に通されています。


善女竜王の鎮守堂。



古銭ですね。仏壇に供えておきます。

10km 道の駅「みの」
ここは温泉もあり宿泊もできます。
当初予定では、ここに泊まろうかとも思ったのですが、・・。 ここから歩いて30分くらい。
「車は置いてもらっていいですよ」って
13:30


第71番
弥谷寺


14:40
死者の霊が帰る「仏の山」。最初の石段262段、その後108段を登ると大師堂。さらに本堂まで170段。この石段までに鐘楼あり。

観音さまが坂の途中で迎えてくださいました。





鐘楼。深い音の鐘でした。
すべての寺で、鐘を撞きました。本堂手前の階段下のカメラマン。「さりげなく登ってください」って言われて、写真を撮られました。



俳句茶屋。

真言密教を受法帰国後、洞窟で修行満願の日、五柄の剣が降り、金剛蔵王権現が現れたというので、剣五山弥谷寺とした。


丸い窓の中が、岩窟です。岩にお堂をくっつけた感じですね。大師堂の左手奥から。

大師堂入り口。ここで靴を脱ぎます。左手の部屋には不動さん。
8万4千体の石仏…死者の霊を背負ってこの山に登る風習があるとか「その数かぞへつくすべからず」(本居宣長)とある山の石仏はその風習の象徴?仏様が岩壁に…は。魔崖仏(まがいぶつ)です。




山道のすべての岩が仏のようです。でも、ほとんどが風化して無残ですね。


道の途中に曼荼羅寺への遍路道。
15:15

1月9日(日)
宇多津で泊まりました。瀬戸大橋、ゴールデンタワー。埋立地の都会?
朝、8:05に出て、30分で72番の駐車場につく。さあ、車を置いて歩きます。
今日は一日中歩く予定です。。
8:38

第72番
曼荼羅寺

9:20

晴れています。午後から雪が舞うという予報です。

大師の植えられた不老松のあと。平成14年に枯れたといいます。
跡地手前に木彫りのお大師さま。

 本尊、大日如来、大師作。

西行の昼寝石。笠懸のサクラ。
600m 徒歩で10分ほど。 ゆったりした坂道を行くとすぐ。 小さな村を抜ける感じですね。

9:30


出釈迦寺


9:55




本堂奥からみかん畑の真ん中を行くと駐車場。そこが「釈迦出現の跡」です。

「迷いぬる六道(りくどう)衆生救わんと 尊(とうと)き山に出ずる釈迦でら」
本尊、釈迦如来。

大師7歳の時、仏道に入る証を得ようとして481mの頂から身を投じたという捨身ヶ嶽禅定が山の断崖に奥の院としてあります。このとき出現した釈迦如来の尊像を刻んで本尊とし、出釈迦寺と命名。我拝師山出釈迦寺の始まりです。

←ここからおじさん一人と同時に登りましたが、あっという間に消えていきました。(むむ!すごい!)

行基のお加持水をいただきました。


見えますか?大師が飛んでいて天女が救いに。お釈迦さまが出現している石盤です。
ちょうど石の上、山の中腹が奥の院です。
1396m

出釈迦寺
奥の院
舗装はされてるのですが、やはりきつい坂道です。
10:45

捨身ヶ嶽禅定

11:20

奥の院山門。左上に鐘楼。
山が「我拝師山」。中腹までが岩場で、鎖です。
奥の院山門から、ゆるぎ岩、などあり。鐘楼もあります。この鐘楼手前に堂があり、中務茂兵衛(なかつかさもへえ)の標石がありました。

稚児大師が居られます。なんとも感動します。

子供連れの父子。祖母と孫娘。
もう、あのおじさんが下りてきました。「もうすぐですよ。」って。


奥の院釣鐘の側面の絵です。
誰もいないので、力いっぱい撞きました。
くだり 頂上で、パンとみかん(昼食)
登山者3人グループ。
反対側の有岡方面に下りても良かったのですが、そのまま「我拝師山」頂上から反対側に降ります。
下まで
12:33
のぼりは、禅定(鎖場) 下りは、雑木山ですが道がまっすぐ下に。滑っておりるんですよ。
途中で単独登山者2名と出会う。
救いは、木々の間から善通寺の裏山(筆の山)が見えていることです。休憩の場所もない。
道路まで下りて、善通寺をめざします。
地図では、手前の山のふもとを右回りに行けば、善通寺裏に行くはずでした。
どうやら北に歩いていたようで、途中で車のおじさんに「こうやま寺は向こうだよ。」と教えていただきました。
天気予報通り、空はドンより雪雲が。ちらほら雪が舞ってきました。 菅笠にビニールをかけていてよかった。もうふらふらですが、取りつかれた様に前へ!

結果的に、順打ちです。
13:30

第74番
甲山寺

14:00
「十二神 味方にもてる戦(いくさ)には おのれと心 かぶと山かな」
本尊、薬師如来、大師作。満濃池修築工事の安全祈願に本尊を祀ったとか。
ミゾレまじりの雪です。寒いのなんのって。

歩き遍路のおじさんと出会う。
パンをお接待。チョコレートと交換です。今日は70番からですって。
他の車の人たちでなく、なんか仲間のような連帯感ですね。
番外
仙遊寺
多度郡の郡司の父佐伯直田公(善通)と、母阿刀氏(玉依姫)の三男として宝亀5年の6月15日、この地に誕生。

幼名を真魚といい、小さい時から土で仏を作り祀るという遊びをよくしたといいます。
大師おままごと遊びの遺跡。
3歳のとき、偉い人が側を通ったときに思わず馬を下りて大師を拝んだとか。オーラですね。
その遊び場を仙遊が原といい、地蔵堂やその飼い犬を埋めたという犬塚などがあります。

誰も訪れる人もなし。

14:25


第75番
善通寺
 御影堂 観智院


15:45
歩きならではです。東の山門から入りました。塀の周りは五百羅漢。


東院の鐘楼は鍵が。



こちらが御影堂ですね。
「われ住まばよも消えはてじ善通寺 深き誓いの法のともしび」
本尊、薬師如来。真言宗善通寺派の総本山。高野山、東寺と並ぶ大師三大霊場の一つ。

東院には金堂(本堂)。南向き。五重塔(高さ45m)。
西院は誕生院といわれ大師堂などあります。

寺の塀の周りには羅漢さまがいっぱいです。本堂前左に、手洗いあります。「手洗大石」 大石良雄が奉納とされた。

大師堂の戒壇めぐり。御影堂(大師堂)内、89mの戒壇巡り。靴を脱いで左手から地下へ。壁をつたって進みます。「南無大師遍照金剛」と唱えながら。中央に近づくと低音の声で説明が始まります。画像から骨格でお大師様の声を再現したとか。

そのまま裸足で宝物館へ。一字一仏法華経序品(国宝)。大師が書を母が仏像絵を描かれたそうです。なんと愛染明王がいらっしゃいました。左右2手に両方とも矢(箭)を持ってるんです。

初めて将軍地蔵のお姿も。

西院、納経所前の鐘楼。


観光客だらけで、遍路の姿を見ませんでした。じろじろ見られるし、ちょっとつらかったです。

でも、読経のとき側にきて一緒に手をあわされるんで、きちんと読まないとと緊張しました。
72番曼荼羅寺に
2500m

16:30着
帰りは、裏の駐車場から出ました。
凄い車ですね。観光客がいっぱい。
駐車場の入り口横に、うどん「木村屋」。でも時間的に寄りませんでした。

車道を72番まで歩きます。
狭い道で、なんと歩道は50cmくらいです。歩き遍路の車道歩きは、本当に危険ですね。
17:15

1月10日(月)
もう暗いです。今日は疲れた。

翌朝も8:00出発
歩くのは、無上に楽しいですね。 山を下りたときの、筋肉痛。
8:26


第76番
金倉寺


9:10


「まことにも神仏僧をひらくれば 真言加持の不思議なりけり」

本堂の鰐口上に数珠の玉。引くとカチカチと落ちて音をたてます。赤玉(親玉)が来るまで回しました。
境内には乃木希典将軍妻返しの松があります。


うどん「香の香」は裏の駐車場から国道11号に。
背が高い鐘楼。

手の平に小さなお不動さん。

大師堂には弘法大師、智証大師、神変菩薩(役の行者)がおられます。


一杓一願地蔵
へへ、何杯もかけました。
9:16

第77番
道隆寺

9:55
「願いをば仏道隆に入りはてて 菩提の月を見まく欲しさに」
本尊、薬師如来。開基、和気道隆。

稚児大師がかわいい。
仁王門正面本堂、右に鐘楼。左に観音様が。眼治し薬師の別名あり。

紙に「め」の字をすでに書いてあるものも含めて、数えの年の数だけ書いて。必ず送り返してください。1000円。帰って母に。

潜徳院殿堂は、本堂左、裏門側にあります。

裏の普賢菩薩の前に、頭を置いて賢くなる石があります。・・南無

多宝塔脇には衛門三郎が大師の前にひざまづく像があります。
10:12


第78番
郷照寺


10:45
四国霊場唯一の時宗の寺。厄除けのお寺で知られています。

駐車場にある鐘楼。撞きました。
狭いみちで、ガードマンの交通整理。今日は成人の日。厄除けの善男善女でごったがえし。

庚申(こうしん)堂には見ざる、聞かざる、言わざるの小さな三猿が、帝釈天、青面金剛(しょうめんこんごう)の厨子のまえにちょこんと。

大師堂裏に、常盤社・粟島明神堂。
女の守りとか。

大師堂は本堂横の石段をあがります。手前に大きな金色の観音さまです。地下には3万体の観音像が納められています。(万体観音堂)。
11:09


第79番
天皇寺


11:35
 「十楽の浮世の中をたずぬべし 天皇さえもさすらいぞある」
本尊、十一面観音、大師作。
この地に来錫した大師は空中より霊妙の声を訊いた。早速、八十八の霊泉で得た霊木で、十一面観音、愛染明王、阿弥陀如来の三尊像を刻み、堂宇を建立、金華山・魔尼珠院・妙成就寺を名づけた。その後、崇徳天皇の柩を安置したため寺号を天皇寺と改めた。
狭い入り口。車は4台くらい。
駐車場すぐ前が納経所。

歩き遍路でしょうか、境内にすわって日記をつけています。

落ち着いたお寺です。
11:55


第80番
国分寺


12:30


 「国を分け野山をしのぎ寺々に まいれる人を助けましませ」

本尊、十一面千手観音立像、高さ5.2m、行基作。四国最大の高さの本尊さま。仁王門正面、本堂。
大師堂は本堂右で、入ると納経所もお店も同じなんです。

中の左奥にガラス戸で、大師堂の正面になっています。見上げるようにお大師さまが何体も。

読経中も、側に買い物客が寄ってくるんです。もう恥ずかしくはないですけど、ちょっとやな感じ。
17:00
大阪着
やっぱり津田の松原でうどん。
ちくわとじゃこ天。
とうとう80番まで打ちました。
次回で満願です。
さみしいな。これが終わりでなく始まりですね。今度は1番霊山寺と高野山も一気に行くつもりです。

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