初めての四国遍路8 (讃岐  区切り打ち)

 
    1.  平成16年7月30日(金)から8月2日(月)まで     1番から12番
    2.   平成16年8月 7日(土)から8月8日(日)まで    13番から23番
    3.  平成16年9月3日(金)から9月5日(日)まで     24番から32番
    4.  平成16年10月2日(土)から10月4日(月)まで   33番から43番
    5.  平成16年11月12日(金)から11月14日(日)まで 44番から53番 
    6.  平成16年12月11日(土)から12月13日(月)まで 54番から66番 
    7.  平成17年1月8日(土)から1月10日(月)まで    67番から80番
    8.  平成17年2月11日(金)から2月13日(日)まで   81番から88番、1番、高野山へ



 とうとう打ち終わりました。

 結願です。でもまだこれからですね。

 私の遍路は始まったばかりです。

 高野山のお地蔵さんが雪に埋もれていました。




                          「無残やな 雪に埋もれし 地蔵様  われならずしも 寒さみにしむ 」

2月11日(金) 朝5:45大阪

白峯寺へのスカイライン、お社の前でお遍路さん。あんドーナッツをお接待。「もうすぐ満願ですね。」
いよいよ最後の旅に出ました。あした、満願の予定です。うれしくの、さみしくて。
8:40





81番
白峰寺







9:40
「霜寒く露白妙の寺のうち みなをとなうる法のこえごえ」
本尊、千手観音、智証大師作。白、青、赤、黒、黄と五色の峰からなる五色台の白峰にあり、標高400mの境内に崇徳天皇の御陵がある。七棟門をくぐり正面に護摩堂、納経所です。左に歩くと手洗いがあり、そこの石段を上に本堂、大師堂があります。途中に、干支のお堂。薬師堂、阿弥陀堂など。
もう最後の旅です。すべてを味わいながら。鐘はすべて撞きたいな。

瀬戸大橋が見えます。
写真は、西行が崇徳上皇の化身と出会った場所


崇徳上皇の墓参りのために、西行法師が白峯御陵を詣でると、上皇の化身が現れて復讐を語る。西行は化身を供養して山を下りるが、その後の歴史は化身が語ったとおりで、保元の乱以後栄華を誇った。平家は滅び、安徳天皇はわずか8歳で壇ノ浦に入水した。そのため崇徳上皇の御威光を長くあがめ奉ったという、怨霊の物語。
5km さらに山を登り、根香寺に向かいます。
9:55



82番
根香寺
(ねごろじ)





10:40

五色台の主峰・青峰にあり「根香」の寺名の由来は「香木の根」から。本尊を刻んだ木の根が芳香を放ち続けたそうです。香川県の県名も川から運ばれてきたことにちなんで名づけられたそうです。33年に一度のご開帳だそうです。もう見られないです。
 山門の前の駐車場。目の前に「牛鬼」。
石段を下り、また上がります。
 手前に役行者、牛頭観音。牛鬼の角はお寺にあるそうです。
 石段上がって右に鐘楼、大師堂。向かいに納経所、五大明王堂。さらに上に本堂入口。正面に本堂ですが観音像の回廊を通り本堂へ。



五大明王です。
12km いよいよ瀬戸の海沿いに出ます。
11:18





83番
一宮寺
(いちのみやじ)






11:51
「讃岐一宮の御前(みまえ)に仰ぎきて 神の心をだれかしらいう」

本尊、聖観音。本堂前に薬師如来を祀る「地獄の釜」

首を入れて、j地獄の釜の煮えたぎる音が聞こえたらいいのですが、聞こえないなら石の扉が閉まり首が挟まれ地獄に。おじいちゃんと孫娘が楽しんでいましたよ。



本堂です。

山門です。
20km ケーブルがなくなって、車で上りました。 「義経」ブームで、参拝者がいっぱいです。
12:30




84番
屋島寺 



狸がいっぱいいますよ。



13:55
うどん「わら屋」は駐車場も入れません。入り口は、行列。真新しい駐車場側の門から入りました。あとで山門を。

屋島は、台形の山ですね。

展望台から源平合戦の壇ノ浦が見えます。かわらけ投げはしませんでした。


85番の五剣山が前に見えます。
朱塗りの本堂です。本尊、本堂ともに国の重要文化財。



宝物館。あれだけの人なのに誰もはいらない。愛染明王が待っていてくれました。
本堂右に蓑山大明神、大きな狸左に雄、右雌。一夫一婦制を守る動物ですから、縁結びや家庭円満の神様として、商売繁盛の神として信仰されています。本尊の御用をつとめた四国の狸の総大将。空海の道案内役など多くの伝説を残しているそうです。
10km 屋島の東側、湾の向かいの山です。今度は、ケーブルで、7分。
ケーブル
14:30



85番
八栗寺
(やくりじ)




15:30
屋島が観光地なのに、こちらは信仰の山ですね。

本尊、聖観音。空海作。唐へ渡るまえに空海が堂を建立、境内に八つの焼き栗を埋めた帰朝後訪れた時、八本の栗木に成長していたことから名づけられたそうです。

大師堂を通り過ぎて鐘楼、撞きました。
仁王門は本堂前を納経所前を通り過ぎます。納経所隣に聖天堂。大根の紋は有名ですが、なんと扉には栗の彫り物。

 本堂と聖天堂の間の千人札が立つ石段を登っていくと、中将坊堂あり。この山の守護神、天狗様が祀られています。ここに新しい下駄を奉納し、翌日行ってみると必ず下駄が汚れているとか?加護のために働いてくださった証拠とか。
10km
今日は、志度寺まで行きます。 もうすぐ満願。
15:45

86番
志度寺
(しどじ) 


大師堂前に光明真言1億遍の修行碑


16:15
「いざさらば今宵はここに志度の寺 祈りのこえを耳に触れつつ」

五重塔がそびえたつ88ヵ所中最古のお寺です。老朽化しています。



伝説の「海女の玉取り」門左に「海女」の墓です。龍神に奪われた宝珠は奈良興福寺の本尊の眉間の納めてあるとか。

宿泊
二月12日(土)
16:50 
できるだけ、志度寺近くにとサンピアに。
なんと長尾寺を通り越して、2km。
8:05

87番
長尾寺
(ながおじ)



8:30
いよいよ満願の朝。朝日が輝いています。

 「あしびきの山鳥の尾の長尾寺 秋の夜すがらみなを唱えよ」

本尊、聖観音(立像)行基作。聖徳太子開創と伝えられる。天台宗です。

静御前得度の寺=源義経の没後、側室の静御前の剃髪塚、化粧の井戸、鼓が淵(義経の形見の鼓「初音」を水底に沈めたことからついた)などの遺跡が残る。


残念ながら鐘は綱がありません。
大師堂
いよいよ大窪寺へ。
朝日が、まぶしい。
8:45

感動の「前山おへんろ交流サロン」

ノートに署名piicatsと書いてきました。

ご案内の女性と捨身嶽談義で盛り上がりました。

9:40
途中、遍路展示館に立ち寄りました。まだ早いので、向かいの道の駅でパン購入。
9時開館。少し早いのですが、覗くといいですよって。拝見しました。遍路の歴史や資料がいっぱい。
 あの中務茂兵衛の資料も。

圧巻は、近くの民家から発見された俵に入った納め札。江戸期すべてのものが出てきたとか。そこで、館長さんが、この遍路センターをたてることとなった。

私が驚いたのは、7代も8代もの人がお遍路さんを泊めていた、その世代を継ぐ心の凄さ。
10:05








この門前に立ったときの気持ちは、いったものしかわかりませんね。

88番
大窪寺

手水の水が凍っています。
映画「ロード88」のラストシーンの場所ですね。


なんと2時間以上いました。


12:20
結願の証を頂けます。2000円。どこかのサイトに「住職に物申す。」とありました。賞状ですね。いただきませんでした。


印も白衣に。

本堂前に「あなうれしゆくもかへるもとどまるも われは大師と二人づれなり」の碑あります。


大師堂、杖を納める堂がありますが、私は納めていません^^; できませんよ。この隣あたりに原爆の灯があります。そういえば、霊山寺にもありました。


納経所手前から、奥の院への山道です。最後の寺です。行きましょう。往復40分くらいですね。「女体山」までいくときつい。
不動明王です。側の湧き水をおかけすると、お不動さまの色が変わりましたよ。

本当の山門です。一度ここまで戻って、入りました。








山頭火の句碑ですね。
「ここや打留の水があふれている」
13:10




1番霊山寺





13:50
さあ、満願のご報告に1番に。

高松道にでました。「板野」に。

こんどは、あわてることなくゆっくり読経。
観光客でごったがえしていました。

ういういしいお遍路始めの方も。
売店で、納経帳を購入するご婦人。説明を受けています。

 思えば、去年の夏惹かれるようにここに来ました。台風で暴風警報が出ていました。真新しいおいずる。菅笠もきつい。頭陀袋、納め札。お賽銭。もたもた。汗が流れます。金剛杖を何度忘れそうになったことでしょう。

 平成17年から3年間、満願された方へのお寺からのお接待。龍眼菩提樹の腕念珠。住所名前を記入しました。
「あなたは先達です。」と書かれています。荷の重い念珠ですよ。
2番の売店へ。懐かしい。
杖袋を、錦に変えました。破けかけの霊山寺の杖袋は、高野山に納めましょう。
3番の近く、うどん「こんせん」の前。ここでタクシーを始めての遍路姿で待っていたんです。「こんせんうどん」をいただきました。
もう菜の花が咲いています。
その後、淡路島から大阪へ。大阪で、泊。
17:05 大阪到着。あしたは、こうや号で、高野山に向かいます。
二月13日(日)
8:10 難波発、特急こうや号   80分で到着。ケーブルに乗ると雪景色。
10:40

高野山

13:36






15:00
一の橋 
バスを降りて、ここから歩いて奥の院へ。

まだ仏頂尊勝陀羅尼が読めません。
(行きが仏頂尊勝陀羅尼、帰りが光明真言だそうです。)
中の橋
汗かき地蔵・姿見の井戸
お参りの尼僧が、井戸がありますよって。
蜜厳堂

奥の院でお参りし、裏のお廟に。最後の心経。
地下のお廟の「大師の衣」が納められてる五鈷と数珠の場所。今日は、炎の中に立つお不動様に見えました。
とうとう結願しました。
でも、私の遍路は始まったばかりです。どうか、これからもお導きください。
本当は、京都東寺から出発というのを後で知ったので、今度東寺に報告に行って、新しい朱印帳を買います。そして、2度目に旅立ちます。
 今度は、別格も番外も全部、すこしづつ。
すでに破けていた杖袋。1番霊山寺のです。新しいものにして、古いのを奥の院の古札入れに入れました。ありがとうございました。

帰り道もずっと歩いて、女人堂まで雪道を名残惜しく、歩き続けました。

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