愛染堂だより(3)(C)2004 RayLand  [京都 東寺]


その明王は、待っていてくださいました。

春の日差しも、汗ばむほどののどかな日でした。京都の東寺は、さすがに観光客も

多くいます。「世界遺産」ということでしょうか。

金堂の「お薬師」さまにお参りし、あの羯摩曼陀羅に鳥肌の立つ想いで講堂に向か

ました。21体の仏像曼荼羅に大感動。それはさておき、その後境内でおだんごと

ほうじ茶をいただきながら、薫風に揺らぐ風鐸の五重塔を眺め、かの東寺を満喫しました。

そうして、本日の本来の目的である「愛染」さんに会うため毘沙門堂に向かいました。

小さいお堂に毘沙門天、右となりに暗くてお姿はあまり見えませんでしたが、確かに

「愛染」さん。ひっそりと睨んでいらっしゃる。

「きました。守ってくださいね。」って、お祈りしました。

御影堂では、般若心経をあげて、宝物館へ。そこには、両界曼荼羅があります。

そうして、千手観音さまの左に、あの「愛染明王」がおられました。部屋には、椅子が

あり、正面に腰掛けて、じっくりとご対面しました。

 曼荼羅にはっきりと「愛染明王」が描かれていませんが、ものの本には、すべてに

関与していると書かれています。じっくり調べたいとおもいます。

北斗七星曼荼羅にもわくわくしました。

今度は、「観智院」です。多くの高僧を輩出した修行院らしいです。

枯れ山水のお庭を拝見。続いて、五大虚空蔵菩薩。圧巻です。左から、虎、象、馬、

孔雀、かるらに乗った虚空蔵さま。

実は、かるらと歓喜仏にも興味が湧いています。愛染さまと歓喜仏は、やっぱりね。

そうして、隣の部屋には「愛染」さまが、いらっしゃったんです。大大感動!

愛染さまの前には、鏡があるんです。

ぼんやりと自分が映るんです。愛染さまが見てくれているんですね。

まだ、ご真言が覚えられないので、光明真言でごめんなさい。

わたしは、「待っていてくださった。」と思いました。

こんどは、どちらでお待ちでしょうか。また、お伺いします。



中里 介山 昭和二年(1927)に書下され同年刊の『千年樫の下にて』に収録された
「愛染明王」(短編)です。
http://bungeikan.jp/domestic/detail/542/
是非、ご一読ください。


  平成17年2月26日。京都東寺の御影堂(大師堂)にお参りし、四国遍路の発願

  のお祈りをしてきました。これは、去年すでに遍路を始めている途中で、遍路の

  始めには京都の東寺にいって、出発のお祈りをするのだと聞いていてからです。

  なるほど、お大師(弘法大師)さんは、帝から教王護国寺を拝領し、公式に真言宗

  が認められたといっても過言ではありません。そうして、東寺の御影堂は実際

  お大師さんが住んでおられた場所です。その後、高野山を拓き金剛峯寺を建立

  されるわけで、若き空海がその修行に歩いた跡を訪ねるのが遍路なら、当然東寺から

  始めることかもしれませんね。
      
  
  御影堂では、四国巡礼の途中安全のお札をいただけます。また、四国遍路のご朱印帳が

  あります。もちろん最初のページが東寺です。2ページが高野山奥の院。3ページ目から

  1番霊山寺が始まります。
         

  今日2月26日、朝から小雪が舞う京都で、ま新しいご朱印帳を購入しました。本来なら前の

  ご朱印帳に上から二度目の御朱印をいただくのかもしれませんが、前のは、母に。(代参)

  ということにします。今度が、自分の。さらにおいずるも、前のは仏壇に納めました。今度も

  新しいのにします。

 東寺金堂・講堂 

  母のために、白衣にご朱印も欲しいな。別格20寺の念珠玉も欲しいな。札所でないお寺も

  たくさん、できるだけ歩いて、いっぱいご朱印もほしいな。カラーの御影も欲しいな。できたら

  お祈りも「理趣経 百字偈」を全部のお寺であげたいな。前回もがんばって、すべてのお寺で

  本堂と大師堂に「般若心経」のお写経を納めましたから、今度も欠かすことなくお写経を納め

  ようと思っています。今日も東寺の御影堂に「納め札」と「お写経」を納めましたよ。

   観智院 しだれ梅


  東寺観智院におられる五大虚空蔵様(右から獅子・象・馬・孔雀・かるらに乗っておられます)

  にお祈りし、隣の部屋におられる愛染明王さまに祈願しました。どうか、これからも見守って

  いてくださいねって。智慧と勇気と健康。そして尽きることのない信仰のこころと。ほんとうの

  真実を見抜く目と人を愛するまごころ。常に実践できる迷うことのない精神。


18年3月11日(土)

  とうとう戻ってきました。四国遍路の旅。別格20寺を含め108寺でした。
  昨年2月26日に、ここ東寺は雪の舞う寒い日でした。

  今日は、4月下旬の陽気18℃ですよ。上着もいらないのですよ。

    東寺 南大門

  入って右に有名な五重塔です。今日は、特別拝観はありませんでした。去年見ましたから。
  正面が、金堂(薬師如来)、その奥が講堂(あのかつま曼荼羅の大日如来以下20体が)。

  金堂

 講堂  

  講堂の五大明王さまですが、改めて見ますと、お不動様は右横を向いてるんですね。
  
  

  さあ、毘沙門堂の愛染様にご挨拶してから、御影堂におまいりです。

  暗くて見えにくいんです。 

  御影堂で、納め札・お写経を納め、心経をあげました。この遍路の無事を感謝しました。
  「あっ!遍路道中安全札をお返しするのを忘れた。」
  また、出かけますから、このままもっていましょう。

  食堂(じきどう)にいって、別格の納経帖最初のページにご朱印をいただきます。
  とうとう最後ですね。終わった!

   十一面観音さまに、お礼いたしました。

  さあ、観智院に向かいます。ここでも愛染さまが、待っていてくれています。
  輪袈裟をして、お数珠を持っていますから、お寺の方の応対が違います。
  「どうぞごゆっくりお参りください。」と何人のかたからもお声をいただきました。

    

  五大虚空蔵さまのお部屋の横が、愛染さまの部屋です。ゆっくりお参りして、勤行。
  前の縁側で、春を満喫です。最高にやすらかです。

   観智院のお庭では、紅梅が満開です。

   観智院の門を入ったところにおられるお大師様。かわいい。

  2時間半も東寺にいました。なごりに、駐車場横にある「東寺餅」を購入して帰ります。

  大阪四天王寺に向かいます。実は、3年前でしょうか、今の念珠を購入したトンナ仏宝堂という
  仏具屋さんに行きます。

  四国別格霊場の20寺で求めた数珠珠を念珠にしていただくためです。
  店では結構手馴れた感じで、房の色定め。男物は、珠と同じ色のこげ茶。女物は、濃いピンクに。
  いったいどれくらいの費用がかかるのかと不安でした。四国でもらった数珠屋さんのパンフでは、
  そこそこしそう。なんと、房が1785円。桐の箱が735円。ですよ!安い!!

  どれくらいの日数がかかりますかの問いに、10日で確実ですよって。

   できました。裏書は、気持ちで書きました。そして、
  叔父さんのには、東寺の写経用紙で心経を。母のには、長谷寺の写経用紙で観音経偈を。

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