愛染明王 日常勤行 次第

隆蓮房さんに教えてもらった次第を私なりに考えてみました。普通の日常勤行では、懺悔文から始めますが
「愛染」さまは、普禮真言から始めようと思います。「理趣経」ですから。ちょっと短いのですが、「百字の偈」
だけでごめんなさい。奠供は、宗派や僧によって読み方が微妙にちがいます。「愛染心真言」は、お教えを
請わないと分かりません。また「宝号」に続いて、高野神明真言。「大師宝号のあとは、自分がいるところ
が高野山だと観想して「南無大明神」を唱えたり、自分のいる地域の近くにお祭りされている神様に対して
「○○明神」などとお唱えします。(「何らかの神様にもご挨拶は必要かと思います」と教えてもらいました。)

「無印無明の大事」という行は、いつか教えてもらいます。


普禮真言       おん さらば たたぎゃた はんなまんなのう きゃろみ

前讃(ぜんさん)・・・経をあげる前にたたえる真言です。私は、四智梵語を。

  奠供(てんぐ)(四智梵語)  おん ばざら  さとば そうぎゃらか
                    ばざら あらたんのう まどたらん
                    ばざら だらま  きゃやない
                     ばざら きゃらま  きゃろばんば
   

                            金剛さったに まもられて
                            つきぬいのちの ひとしさは
                            みのりのさけび きよらかに
                            すくいのみちぞ かぎりなし


  大日讃  さらば びや びはんば ぎゃら ぎゃりや そぎゃた じはてい じのう
         たれい だどきゃ まからんじゃ べいろしゃのう のうぼそとてい


  不動讃  のうまく さらば ぼだぼうじ さとば なん さらば たら そうぐ そび
         だびじゃらし べいのう ぼそとてい そわか


理趣経  「百字の偈」
     
     
菩薩勝慧者      乃至盡生死     恒作衆生利     而不趣涅槃 
     ほさっしょうけいしゃ だいししんせいし  こうさくしゅうせい  りじふしゅでっぱん
     般若及方便      智度悉加持     諸法及諸有     一切皆清浄
     はんじゃきゅうほうべん ちとしっかち  しょほうきゅうしょゆう いっせいかいせいせい
     欲等調世間     令得浄除故      有頂及惡趣     調伏盡諸有  
     よくとうちょうせかん れいとくせいちょこ ゆうていきゅうあくしゅ ちょうふくしんしょゆう
     如蓮體本染      不爲垢所染     諸欲性亦然     不染利群生   
   
  じょれんていほん
ぜん ふいこそぜんしょ よくせいえきぜん ふぜんりきんせい
     大欲得清浄       大安楽富饒    三界得自在     能作堅固利  
     たいよくとくせいせい たいあんらくふうじょう  さんかいとくしさい のう
さけんこり

後讃・・・経をあげた後に。私は佛讃を。
   
   四智漢語(しちかんご)  
      金剛薩た 摂受故            得為無上   金剛寶    
      きんこうさった せいしゅうこ      とくいぶしょう きんこうほう
      金剛言詞 歌詠故            願成金剛   承仕業
      きんこうげんし かえいこ        げんせいきんこう しょうしぎょう

   心略漢語(しんりゃくかんご)
      一切善生主         妙用體無碍   
      いっせいせんせいしゅう びょうようていぶかい
      三界如大王         遍照我頂禮
      さんかいじょたいおう   へんしょうがていれい

佛讃
     まか ぎゃろんにけん なたん 
     しゃしゃたらん さらば べいなん 
     ほんじょな ちくなたらん
     はらだまみ たたぎゃたん


                            めぐみあまねく 世をすくう
                            すべてをわきまう 導師
                            福と徳とをそなえたる
                            如来を我は 頂礼す


「金剛界の回向」  (第五至心廻向)
     懺悔随喜        勧請福       願我不失        菩提心 
     さんがいずいき    げんせいふく    げんがふし       ほていしん
     
諸仏菩薩        妙衆中       常為善友        不厭捨   
     しょふほさ       びょうしゅうちゅう しょういせんにゅう   ふえんしゃ
     
離於八難        生無難       宿命住智        荘厳身
     りよはつなん      せいぶなん    しゅくべいちゅうち   そうげんしん
     
遠離愚迷        具悲智       悉能満足        波羅蜜 
     えんりくべい      くひち        しつのうまんぞく    はらび
     
富楽豊饒        生勝族       眷属広多       恒熾盛 
     ふらくほうじょう    せいししょ     けんしょくこうた    こうしせい
     
四無擬弁       十自在        六通諸禅       悉円満
     しぶかいへん     しゅうしさい     りくとうしょせん    しってんまん
     
如金剛幢       及普賢        願讃回向       亦如是 
     じょきんこうとう    きゅうほけん    げんさんかいきょう  えきじょし
     
帰命頂礼       大悲     毘慮遮那仏      
      きべいていれい   たいひ    ひろしゃだぶ


        さんげそのたの 功徳もて    われとこしえに はげまなん
        あらゆるほとけ 菩薩たち    善き友たちに まもられて
        さわりなき世に 生まれゆき   きよきこころを みがかなん
        まよいをはなれ 悲智を具し   すくいのわざを 身に着けて
        仏の家に ひととなり       わが子のみうち たすけなん
        あらゆることば さわりなく    不思議の力 かぎりなし
        むかし聖者の よせしごと    それらをともに 回向せん
        大悲にもゆる みひかりの    ほとけを礼し たてまつる



「無印無明の大事」(愛染明王の行)  
        この真言及び密印を心・額・喉・頂の四箇所に?!

真言
   両部界大日真言 3回
          おん あびらうんけん ばさら だと ばん
   不動真言(慈救呪)3回
          のうまくさまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ 
          そわたや うん たらた かんまん

   愛染真言(大呪)3回
          おん まからぎゃあ ばそろ しゅにしゃ ばさら さとば じゃく うん ばん こく
   愛染真言(五字真言)3回
          うん た き うん じゃく
   愛染真言(心真言)3回  
          うん しっち (そわか)
   光明真言 3回
         おん あぼきゃ べぃろしゃのぅ まかぼだら まに
         はんどま じんばら はらばりたや うん

   ご宝号    3回
         南無大師遍照金剛      (なむだいしへんじょうこんごう)
   高野神明真言 3回
         南無大明神

「胎蔵界の回向」  (第九廻向方便)
     所修一切         衆善業         利益一切     衆生故
     そしゅういっせい   しゅうせんぎょう     りえきいっせい  しゅうせいこ
     我今尽皆         正廻向         除生死苦     至菩提
     がきんしんかい    せいかいきょう     ちょせいしこ    しほてい
     帰命頂礼         大悲          毘慮遮那仏 
     きべいていれい     たいひ         ひろしゃだふ 

普禮真言   おん さらば たたぎゃた はんなまんなのう きゃろみ