摩訶迦葉尊者(マハーカッサパ)
頭陀第一の摩訶迦葉(まかかしょう)

幼名をピッパリといい、やはり裕福なバラモンの家系の出身です。将来は出家をと強く望んでいました。


結婚をすすめる親に対して、ピッパリはある条件を提示したのです。その条件とは、純金で等身大の美しい女性を造らせ、それと同様な女性がいたならば結婚するというものでした。ところが条件どおりの美女が見つかったのです。娘の名はバドラーといいます。


二人は結婚したのですが、ある時、ピッパリが畑仕事をしていると、土から出てきた虫が鳥にさらわれ、食べられる光景を目の当りにしたのです。間接的にではあるけれど、殺生の罪を犯したことに気付きます。このことが出家の決定的な動機となりました。


出家して八日目に阿羅漢果を得て摩訶迦葉尊者と称されました。尊者は頭陀(ずだ)第一といわれます。頭陀とは衣・食・住にとらわれず、清浄に仏道を修行することをいいます。後年、釈尊は摩訶迦葉尊者に「あなたも年老いたことだから、いつまでも苦しい頭陀行をやることはない」と労りの言葉をおかけになるのですが、尊者は「後人に教えるところもあろうかと思いまして」と答えたといいます。


釈尊なき後の教団を統率した尊者でもありました。


舎利弗  ■目連   ■摩訶迦葉  ■阿那律  ■須菩提 
富楼那  ■迦旃延  ■優波離    ■羅喉羅  ■阿難

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