掛け軸 (納経軸)
納経帖は、もちろん札所を打った証として、各札所でご朱印をいただくものですね。同じ納経帖に何度も、重ね印をして真っ赤になっているものを見かけます。
私は、1度目は母に。2度目は自分の。また、白衣に押印してもらったのも。今、三度目に母の希望もあって、お軸をいただくことにしました。
いくつも種類があります。真ん中の図柄がお大師様ですが、天蓋などの装飾で値段が違います。だいたい12.000円くらいから20.000円くらいまであります。
以前、ある人から軸にも、お葬式しか架けないものと、法事や盆正月にも床の間に架けるものとあると聞きまして、仏壇屋さんや数珠屋さんにも聞きましたが、結論的には区別はないようです。
遍路で回るための納経軸といわれるものは、購入時にビニールのケースがついています。マジックテープで開け閉めします。便利なのですが、雨の心配と出し入れ時に縁が当たって何度も出し入れすると、軸自体が痛んでしまいます。また、マジックテープが軸の紐をひっかけてしまい、どうも使いにくい。雨の日には、大きなゴミ用ビニール袋に入れて持ちます。
そこで、文房具屋さんで、製図の図面用プラスチックケースを手に入れました。コクヨのケースで1780円ですよ。長さが変動します。軸は、直径4cm、長さ60cmです。丸いケースです。軽いし、雨の心配がありません。リュックに指して歩きます。
驚きました。最近の掛け軸ってすごいですね。中を見ますと、科学繊維のシートが貼ってあります。下の印刷の順番に上のシートを合わせて、シートに文字とご朱印をいただきます。
よく札所で見かけるドライヤーは、冷風で筆文字を乾燥させるためのものです。あの15cmくらいの角材はそのご朱印部分を広げて、ドライヤーをあてる止め木なんですね。温風だとシートが変形してすべてがだめになることがあるそうです。
無事満願して、お礼参りと高野山のもいただいたら、表装します。仏具屋さんにお願いします。聞くところによりますと、あのシートをほんもののお軸に熱転写するそうです。
苦労した納経軸の中芯は、お大師様の杖と同じですから、お寺に奉納するそうです。また、首尾よく完成したお軸には、桐の箱ですね。
平成19年8月2日 1番霊山寺に戻りました。満願です。
8月4日に高野山に上がり、奥の院でご朱印をいただき、表具に出していました。
9月20日、お彼岸に間に合いましたよ。でも、まだ箱の表書きがありません。箱の表書きは、高野山の納経所でお願いすれば書いていただけます。
表具は、ピンきりですから好みやお値段と相談ですね。一部薄かったり、わずかな汚れなど思い出が一杯です。でも、やっぱりお軸を持ってのお参りは、大変でした。
母親の家の床の間に掛けに行ってきます。
11月4日やっと高野山に箱を持って上がりました。表書きをしていただきました。奥の院納経所で、3.000円でした。
表も裏もセットです。すごいですね。何人ものひとが覗きに。
今後、何十年我が家にあるかは分かりませんが、一応家宝ということで。