光明真言和讃

ご真言
おん
あぼきゃ
べぃろしゃのぅ
まかぼだら
まに
はんどま
じんばら
はらはりたや
うん
帰依したてまつる
諸願空しからず。総てを成就せしめ給う
遍照尊、大日如来は
仏も我も不二と認証する大印を押し
われらに宝珠(財宝)と
蓮華(慈悲)と
光明(智恵)を与えられた
われらは、この世を浄土に変成し
この身のまま、仏にならん



帰命頂礼大潅頂(だいかんじょう)
光明真言功徳力(くどくりき)

諸仏菩薩の光明を
二十三字に蔵(おさ)めたり

おん」の一字を唱うれば
三世(みよ)の仏にことごとく

香華(こうげ)燈明飯食(おんじき)の
供養の功徳具(そな)われり

あぼきゃ」と唱うる功力(くりき)には
諸仏諸菩薩もろともに

二世(にせ)の求願(くがん)をかなえしめ
衆生を救(たす)け給うなり

べいろしゃのう」と唱うれば
唱うる我等が其のままに

大日如来の御身(おんみ)にて
説法し給う姿なり

まかぼだら」の大印(だいいん)は
生仏(しょうぶつ)不二(ふに)と印可(いんか)して

一切衆生をことごとく
菩提の道にぞ入れ給う

まに」の宝珠(ほうしゅ)の利益(りやく)には
此世をかけて未来まで

福寿意(こころ)の如くにて
大安楽の身とぞなる

はんどま」唱うるその人は
いかなる罪も消滅し

華(はな)の台(うてな)に招かれて
心の蓮(はちす)を開くなり

じんばら」唱うる光明に
無明変じて明(みょう)となり

数多(あまた)の我等を摂取して
有縁(うえん)の浄土に安(お)き給う

はらばりたや」を唱うれば
万(よろず)の願望成就して

仏も我等も隔てなき
神通(じんつう)自在の身を得(う)べし

うん」字を唱うる功力(くりき)には
罪障(ざいしょう)深きわれわれが

造(つく)りし地獄も破(やぶ)られて
忽(たちま)ち浄土と成りぬべし

亡者(もうじゃ)のために呪(しゅ)を誦(じゅ)じて
土砂をば加持し回向(えこう)せば

悪趣に迷う精霊(しょうりょう)も
速得(そくとく)解脱と説きたまう

真言醍醐(だいご)の妙教(みょうきょう)は
余教(よきょう)超過の御法(みのり)にて

無辺の功徳具(そな)われり
説くともいかで尽くすべき

南無大師遍照尊
南無大師遍照尊
南無大師遍照尊

■和讃とは ■地蔵和讃 ■薬師如来和讃 ■心経和讃  
真言三和讃 ■真言安心和讃 ■光明真言和讃 ■弘法大師和讃