「人間の存在について」の歴史的思考


 始まりは、「神と人間の関係」が主眼点だった。

  歴史・B.C.500 ソフィスト、ソクラテス。 | B.C.1500-- ウパニシャド
   B.C.400 プラトン                B.C.463  釈尊 誕生
     永遠不変のイデアこそが真の実在で、この世界は不完全な仮象の世界にすぎない。                                                  |  ジャイナ教
  B.C.350 アリストテレス、         |  仏教史  第一結集
      最高の現実性を備えたものは、「神」。魂とは自然物体(肉体)の形相

   B.C.300 ヘレニズム哲学        |   第二結集
        エピクロス派           |  部派仏教
        ストア派
A.D.1  イエス・キリスト            |  初期大乗仏典
        パウロ               |  インド六派哲学の発展
                           |  アビダルマ研究
   A.D.400 アウグスティヌス(教父哲学) |  ナーガルジュナ
                               鳩摩羅什、マイトレーヤ
                               説一切有部、唯識
   A.D.400 アウグスティヌス(教父哲学) |  アサンガ、ヴァスヴァンドゥー
                            | AD500 中観、唯識、
                            | AD600 経量瑜伽派
                            | AD700 瑜伽行中観派
                            | AD900 密教の隆盛
   A.D.1050   アンセルムス(実在論)  | A.D1100 チベット仏教
   A.D.1050   ロスケリヌス(唯名論)
   A.D.1000-1100 中世の普遍戦争
   やがて、神が実在するのか、名前だけで実在しないのかという次元に変わっていく。

   A.D.1250 トマス・アクィナス(スコラ哲学)(実在論)
   A.D.1300 オッカム (唯名論)    |  A.D.1300 インド仏教滅亡
    人間の理性は魂の不滅性も神の存在、唯一性、無限性も証明できないということである。

   A.D.1500 モンテーニュ(モラリスト)
   A.D.1560 ベーコン(イギリス経験論)
     AD1500 イギリス経験論 ベーコン 1700 バークリー、1750ヒューム
       知覚―存在、感覚(知覚)のみが存在し、実体はない。
       因果関係は、経験(習慣)による思い込みである。
   A.D.1600 ホッブス
         デカルト(大陸合理論)
    無限の実体は「神」。有限の実体は、精神と物体。
    人は、基本的な観念を生まれつき持っている。(大陸合理論)
   A.D.1615 パスカル(モラリスト)(啓蒙思想)
         ロック
    知識や観念は、すべて五感を通じて得た経験による。(イギリス経験論)
         ベーコン、バークリ・・形や重さも主観的な観念にすぎない。
   A.D.1700 モンテスキュー
   A.D.1710 ルソー
   A.D.1725 アダム・スミス(資本主義)
         カント(ドイツ観念論)
   AD1800  ヘーゲル
     矛盾や反対の立場を受け入れ、統一していくと最終的に絶対知に行きつく。(弁証法)
   A.D.1825 キルケゴール(実存主義)
         マルクス(社会主義)
   A.D.1850 ニーチェ(実存主義)
   A.D.1870 フロイト(精神分析)
         デューイ(プラグマティズム)
         ユング(精神分析)

   AD1900-1950 ルートヴィッヒ・ウィットゲンシュタイン
    前期・・語りえぬものは沈黙しなければならない。
      理論上確かめられないものを、言語にしようとするのは間違い。
      哲学の役割は、言語にできる命題とできない命題を分けることだ。
    後期・・日常言語から、科学的言語が体系化される。
      いくら日常言語を分析しても、それを扱う自分自身がその構造の中にあるので、その全
      貌をとらえることができない。
      
   AD1950 レヴィストロース(構造主義)、フーコー
    人間の思考や行動はその根底にある社会的・文化的な構造に社杯されている。その差異が個人。
   A.D.1875 フッサール(現象学)――  AD1950ハイデッガー、サルトル(実存主義)
    世界は自分の主観の中にだけ存在している。

   ソシュール(構造言語学)――AD1950レヴィストロース(構造主義)、フーコー
   AD1850 フレーゲ(分析哲学)――― AD1925ラッセル、ウィットゲンシュタイン
     哲学の役割は、言語の意味を分析することだ。

     科学哲学・・ボバー、クーン   アメリカ
      矛盾のない記号のような厳密な言語を作ろうという考え。・・理論実証主義

     日常言語派・・ギルバートライル、ジョンLオースティン  イギリス
      日常言語から、哲学の問題を考えよう。