観音巡礼(5)   [おふさ観音、長岳寺、安部文殊院]

 今回は、西国霊場ではなくて「大和十三仏」のおてらめぐりです。

実際は、長谷寺にいくつもりもあったのですが、最近はもっと私の知らないお寺で、すごいところが

いっぱいあるはずという、好奇心です。また、十三仏は全部真言宗ですから必ずお大師様に会え

ますから。

 行程は、大阪から天理市へ。桜井に向かう途中に長岳寺があります。

折りしも秋の行楽シーズン。なら山の辺の道(三輪神社から春日大社までの40km)の途中です。

いっぱいハイキング客。また花の寺まいりの団体。到着したとき、ちょうど団体客相手にご住職が

お話の最中でした。一緒に聞いてくださいって、受付でいっていただき急いで本堂へ。

 ご本尊は、阿弥陀如来三尊。あっ!愛染さまが。

 右には、降三世明王。

 団体さんの肩越しに、ご仏が見え隠れ。

 はやく説法が終わらないかと・・。ごめんなさい。

 しばらくして、みなさんお帰りに。やっとだれも

 いないお堂で、たっぷりとご対面です。

 ありがとうございます。待っていてくださった。


 もう落ち着いたものです。ハイキング客ではありません。胸の輪袈裟も板についた感じです。

 

真言宗のお寺は、必ず大師堂があります。お大師様の大きな像も。お若いお姿でした。

残念だったのは、鐘楼で鐘を撞くのをいつも忘れます。これからは、まず鐘楼を探すことを心がけ

ないとね。

 ここは大和十三仏の普賢菩薩のお寺。

白い四頭の像に乗っておられる二十臂の普賢菩薩です。

一般的には、三頭一胴の白像に二臂の像です。

別院ですから、ほとんどの客は来ません。

ゆっくり拝見させていただきました。










 まず一番目のお寺で感動してしまい、どうも次に向かえない。

ちょうどお昼時です。ここは奈良。三輪はそうめんの本場です。毎年夏には、おいしい本場の

そうめんを食べにきています。今日は、「山本」にしようか、「池利」にしようか。やっぱり、

「池利」の直営店。そろそろニュウ麺の季節。いつきても、何度食べてもおいしいものは

おいしいです。

 折々の季節に、何度きても同じ姿でない花の寺。何度きても変わらないそうめん。

不易流行。妙に納得です。

 次に向かったのは、三輪神社の大鳥居を見ながら安部の文殊様。

なんかすごい人です。安部清明千年忌法要ですって。夏に天橋立の文殊様にいかなかった

ので、ちょっぴり口惜しいですが、わたしの干支文殊菩薩様にご挨拶と思いました。

 

本堂内観させていただきました。唖然!なんと4メートルくらいあるでしょうか。

巨大な獅子の上に、文殊菩薩がおられます。声がでません。また、そのお堂の入り口に

大日如来と虚空蔵菩薩。中は、文殊菩薩の左右に財善童子や居士。

しばらくながめていました。するとご祈祷の方がやってこられ、偶然にもご祈祷に同席

させていただきました。ご坊の作法をこの目で見せていただきました。また、お経も

ききました。理趣経、文殊経です。ご真言も七返。

 おん あらはしゃ のお

 釈迦堂には、釈迦三尊。大師堂。外の浮き御堂は、弁財天と十二天です。「七まいり」と

いって、金のお札を7枚持ってみ堂を七回まわります。一心に回って下さいといわれました。

十二天の絵軸をお参りしました。いやはや、すごいお寺がいっぱいありますね。

 続いて、「おふさ観音」におまいりです。


 正式名は高野山真言宗別格本山「観音寺」といって、お大師様(弘法大師)が宗祖。

通称名の「おふさ観音」は、江戸時代に土地の娘「おふさ」さんが、この地で観音様を奉りはじめた

のが後にお寺に発展したようです。ご本尊は十一面観音で、体の健康に、開運厄除け、子授け、

ボケ封じなど、お願い事をかなえてくれるといわれています。

正面より裏から、十一面観音様を拝みました。またりっぱな大師堂。三宝荒神堂がありました。

三面六臂の赤い明王。どうみても愛染さまなんです。弓矢は持っておられませんでしたが。

たしかに五鈷杵と五鈷鈴をもっておられました。とにかく、お参り。

 「花曼荼羅」というらしい。薔薇の鉢がお庭いっぱいにありました。見頃は10月末だとか。

 今日も充実した休日を過ごすことができました。こころに得も言えない満足をいただきました。

人に優しく、満ち足りた気持ちを持つことは、とても幸せなことです。

もっともっと、多くの仏にお会いしたいものですね。

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