勢至菩薩 (せいしぼさつ)
(C)2004 RayLand 真言 オン サン ザン ザンサク ソワカ
この真言を唱えれば、煩悩が去り、智慧を得て、悟入できる。
マハースターマプラープタ(Mahasthamaprapta, mahA-sthAma-prApta)。
八大菩薩の一つ。 勢至菩薩 大勢至菩薩とも呼ばれ、衆生の無知を救う仏の智慧を表します。
智慧明瞭・現世安穏、極楽往生 午年生まれ十二支守り本尊
サンスクリット語では「マハースターマプラープタ」は、「偉大な威力を獲得した者」を意味します。
阿弥陀仏(アミターバ)のそばに仕え、その智慧の光でもって、いっさいのものを照らします。
また、名前の通り、威力が強く、足をひと踏みするだけで、三千世界はもとより、大魔王の宮殿さえも
激しく揺るがすといわれています。
梵語を漢訳する大勢至(偉大な勢力)菩薩の意訳で摩訶那鉢(まかなはっ)とも呼ばれており観音菩薩と共に
阿弥陀三尊を形成します。三尊像の他に絵画で山越阿弥陀図や二五菩薩来迎図などに描かれます。
勢至菩薩は観音菩薩と並んで来迎形式の阿弥陀三尊の脇士として有名ですが、観音のように一尊が独立して
信仰されることはほとんどありませんでした。三尊形式の場合、そのお姿は観音とほぼ同じとされていますが、蓮
華台を持った観音に対し、合掌した姿で表されることが多く、今まさに往生しようとする衆生を極楽浄土に迎えて
くれます。観音の慈悲に対し、勢至菩薩は仏の智慧の光を象徴しておりあまねく一切を照らし出しています。
[お姿]
冠には水瓶を頂き、化仏を頂いた観音様と識別することが出来ます。水瓶には本尊を供養するための水が
入っているとも、甘露の宝水を貯えているとも言われています。軽い合掌形が一般的。瓔珞(ようらく)、
腕釧(わんせん)、臂釧(ひせん)等の装身具で飾り、条帛を着けるのは観音像と同じ。
[法話]
経典 「観世音菩薩往生浄土本縁経」には、昔、インドに長邦(ちょうな)という僧がいました。長邦には早離(そうり)、速離(そくり)という二人の子があって、母が早くなくなったので継母を迎えました。しかし、飢饉の時代だったので継母は二人の子を父が留守の間に南海の孤島に置き去りにしました。二人の子は、生母の遺言「菩提心をおこしなさい」を想い出し、死後生まれ変わって苦しむ人々を救おうと百の誓願をたてて絶命しました。父の長邦は帰宅後、二人の子を探して孤島に来ましたが、既に白骨の身になっていました。兄の早離は今の観音菩薩、弟の速離は勢至菩薩、長邦は釈迦仏であったということです。
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