愛染堂だより(2)(C)2004 RayLand [奈良 西大寺]
桜の花びらが、舞っています。まだ風は肌に冷たいのですが、日差しはもう
春です。向こうに東大寺、若草山を望む西の京、西大寺。参道を掃き清める
竹箒の音に誘われて、あのお姿を拝見に行きました。
お堂に入ると、秘仏の前に小さな厨子にあの愛染さんがいらっしゃる。
真っ赤な体に、六本の腕。あれ?矢がない?どうやら、破損しているようです。
秘仏のまわりにいろいろな愛染さんが、五体も。
そうして、左右の壁には梵字の(種字)両界曼荼羅があります。
真言律宗。大茶盛りで有名なお寺です。
今日は、あの三つの目で睨まれても怖くありません。今度は、秘仏のご開帳の
日に来よう。
ちょうどいい機会だから、西国愛染十七霊場巡りのご朱印帳を買いました。
今度は、高野山の天弓愛染さんにお参りしよう。弓を天に向かって射るその
姿は、私のすべての降魔を射倒す勢いを感じます。
助けて下さいね。いろいろな邪や魔が、弱い心に攻めてくるのを、守ってください。
そうして、ただただ、愛が邪淫でなく、崇高な愛欲となり、
やがては清浄な心の糧として、東方浄瑠璃世界にいざなってください。
十一面観音菩薩は、六メートルもの立像で、前には不動明王がおられます。
また、本堂前の五重塔跡の四隅からは、宝生・阿しゅく・勢至・阿弥陀の四仏が
埋められていたんです。そう、金剛界の五仏様式ですね。
ご真言が、長くて難しいけど、早く覚えて、きちんとお参りできるようになりたいな。
オン・マカラギャ・バゾロ・シュニシャ・バザラ・サトバ・ジャクウン・バンコク
曼荼羅に歓喜仏といって、象の顔をした仏がいます。一体ですが、別のは
相体で抱き合っているものもあります。
愛が、どんな形で高まっていけば良いのか、考えよう。
また、明日から日常が始まるよ。
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